街中や路上でたまに見かけるサンプリング。
一度は手に取ったり、話を聞いたりしたことがある方も多いのではないでしょうか。
サンプリングは、マーケティングの一環として行われており、サンプルリングや試供品、サービスを無料で試すことで口コミの拡散や購入促進を促すものです。
一口にサンプリングとは言え、様々な手法や種類があり、そこにはそれぞれのメリット・デメリットも存在します。
本記事ではそんな「サンプリング」について徹底解説します。導入を検討している方はぜひご覧ください。
サンプリングとは、顧客や消費者といったターゲット層に向けて、無料でサービス・商品を提供し、実際に使ってもらうマーケティング手法の一つです。
実際に使うことで、口コミの拡散やブランドの認知度アップ、商品理解の促進に効果的といわれています。
サンプルリングを手渡すターゲットを定めて配ることで、市場調査を含め効率的に購買意欲を高められるのが特徴です。
無造作にサンプリングしても商品とニーズがマッチしていなかったり、受け取ってもらうだけで成果につながらなかったりする可能性があります。
あらゆるマーケティング手法がある中で、サンプリングは「実際に手に取ってもらって商品を体感できる」という点で優れているといえるでしょう。
サンプリングを行う目的は「認知度の向上」「購買意欲を高められる」「口コミの拡散」が挙げられます。
3つの中で最も多い目的として挙げられるのが「認知度の向上」です。
サンプルリングを配布することで、ブランディングの一役を担ってくれます。
サンプリング前はブランドの認知度が低かった場合でも、サンプリングを行うことでブランドを知るキッカケになったり、サンプルリング自体が良いものであればSNSやネットで調べて購入までつながったりする可能性も十分にあるのです。
またインフルエンサーや芸能人、流行りのモデルなどを起用し、同時にSNSで発信すればさらなる認知度向上を見込めます。
サンプリングにはこれらのような目的がありますが、共通しているのは、ブランドや商品を知らなかった、でも購入までつなげられるような潜在層にアプローチできるという点です。
サンプリングを行う目的については、下記記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
サンプリングを実施するうえで知っておくべき3つの目的を紹介。
サンプリングのメリットは以下の6つです。
サンプリングには様々なメリットがありますが、実際に商品を手に取って使えるという点で、他のマーケティングより秀でていると言えるでしょう。
チラシやフライヤーよりも実際の商品を配布するサンプリングの方が、圧倒的に顧客となりうる人へ手に渡る確率が高いのが、最大のメリットです。
どんな商品であっても、まずは手に取ってもらわないことには、商品を知ってもらえません。
「1人でも多くの人に知ってもらう」という点において、サンプリングはとても効率的かつ効果的なのはいうまでもありません。
サンプリングを手渡すターゲット層をしっかり絞ることで、より費用対効果も上げることができます。
上記以外にも実際に商品を使えることで、効果を実感してもらいやすく、販売促進につながったり、受け取ってもらえば商品はもちろんブランド・メーカーの宣伝にもつながったりとメリットはとても多いでしょう。
サンプリングに関する詳しい内容は下記記事を見てみてくださいね。
一見メリットばかりのように感じられるサンプリングですが、デメリットもあります。
サンプリングを行うには、人員の確保やサンプリングを行うにあたって人件費がかかります。
そのほか配る商品の製造や、どの層をターゲットにするのかといった市場調査も必要です。
サンプルは無料で渡すわけですから、商品の製造や人員配置等に莫大なコストをかけすぎると、元が取れない・かかった費用を回収できないといった事態に陥る可能性も十分にあります。
予算をあらかじめ決めておくことや、サンプリングしたあとの費用回収のルートを計画立てておく必要があるでしょう。
またサンプリングは他のマーケティングに比べ、綿密なターゲティングが欠かせません。
商品のターゲット層と異なる層に渡しても、その後の効果が期待できないからです。
商品を手渡し、実際に使ってもらい、口コミをしてくれるかどうかや実際に購入してくれるかどうかはサンプルリングを渡すターゲティングにかかっているからです。
市場調査やターゲティングの選定にも、時間やコストがかかることを覚えておきましょう。
サンプリングのデメリットについても下記記事で詳しくまとめているので、気になる方は読んでみてくださいね。
一口にサンプリングとは言え、様々な手法や種類があります。
どれくらいターゲットを絞って手渡したいのか、何経由で商品を知ってもらいたいのか、どの層を狙っているのかなど、ターゲティングの仕方によっても向いているサンプリング方法は違うので、よく調べたうえで検討するようにしましょう。
街頭サンプリングとは、その名の通り、駅の周辺や大型施設の周りといった人通りの多い場所・人が集まるような場所で、手渡しでサンプルを配る方法です。
学生や社会人がサンプリングの対象であれば、通勤時間帯や帰宅時間帯といったターゲット層が多くいる時間帯や場所を狙って行うことでより効果的に成果を得られます。
注意点としてはサンプルを配る人員を配置しなければならないので、サンプルリングとは別にコストがかかる点と路上でサンプリングを行う場合、あらかじめ警察署で許可を取らなければならない点です。
また配布するスタッフにはあらかじめ狙うターゲット層を伝えた上で配布してもらいましょう。
イベントサンプリングとは、イベントを実施しその来場者に向けて、サンプルを配る方法です。
施設などでイベントを開き、その来場者に対して直接商品を手渡ししたり、ブース内で体験したりしてもらった後に、お土産として商品を渡すといったものを指します。
一度に多くの消費者にアプローチできるのが最大の魅力で、イベントを通すことで普通にサンプリングするよりも記憶に残るメリットもあります。
そもそもイベントに来場してくれるという点で、ある程度の興味を示している有力な顧客なわけですし、ユニークなイベントやフォトジェニックな仕上がりにすればSNSでの拡散や口コミの増加も期待できます。
一方で注意点としては、サンプルリングとは別にスタッフや会場費による費用がかさむ点が挙げられます。またイベントの内容次第では来場者数が思いのほか下回るリスクもあるので注意が必要です。
下記の記事ではイベントサンプリングを詳しく解説しているので、ぜひ読んでみてくださいね。
ルートサンプリングとは、商業施設や店舗といった顧客のルート沿いにサンプルを施す方法です。
これまでご紹介した街頭サンプリングやイベントサンプリングなどに比べると、よりターゲットを絞ってサンプリングするのが特徴。
ルートを絞っていることで、サンプリングしたい層に確実に届けられるのがメリットです。
綿密な市場調査やルートの明確化がカギとなってきますが、費用対効果は高く、サンプリングが成功すればその後のセグメントにつながりやすいといわれています。
ルートは商業施設や学校・会社、顧客の自宅など様々で、サンプルの特性や顧客の潜在層を見抜くことが重要です。
試供品や商品の特性によっては配る場所を固定化し、設置しておくだけでよい場合や、人員配置しなくてもよいケースもあります。
注意点としては、他のサンプリングに比べるとターゲット層を絞り込んでいるからこそ、あらかじめ綿密な調査が必要となる点です。
こちらの記事ではルートサンプリングのメリットの解説だけではなく、サンプリングの受け取り率を上げるコツを紹介しています。ぜひ参考にしてください。
ルートサンプリングのメリット3選
なかなか聞きなれない言葉かもしれませんが「幼稚園サンプリング」と呼ばれる手法もあります。
幼稚園サンプリングとは、保育園や幼稚園などで先生から園児に向けてサンプルを手渡しし、保護者や家族にアプローチする方法です。
園内で先生から手渡されるので確実に保護者の元へ渡ることができ、確実に目にとまるのがメリット。
また園児数などをあらかじめ把握できるため、これまでご紹介したサンプリングに比べると、誰に何人渡すかが明確になり製品の作りすぎや在庫が残るといった無駄が省けます。
キッズ用携帯の導入や子供の教育関連など、子供に際した題材であれば特に効果を発揮してくれるでしょう。そのほか日用品や食品なども決裁権のあるママ層にアプローチしてくれます。
PeeKaBooでは、実際に幼稚園サンプリングを実施しているので活用してみるのも手です。
詳しい内容は下記記事に記載しているので、参考にしてみてくださいね。
最近特に高い注目を集めているのが、SNSを駆使したサンプリング手法です。
SNSを駆使したサンプリングとは、商品のSNSアカウントから申し込んだ顧客に対してサンプルリングを配るシステムのこと。
これまでご紹介したサンプリングはどれも、販売者から消費者に向けてアプローチするものでしたが、SNSのサンプリングは唯一、消費者側から販売者に向けて行動を起こすのが特徴的です。
そのため高い興味関心がある顧客をあらかじめ絞れて、購買意欲や販売促進効果も高いメリットがあります。
SNSのフォローやリツイートといったものを条件にサンプリングを行えば、顧客情報を手に入れられるほかにサンプリングする前から、ブランドの認知度向上を狙うことができます。
人員配置や会場費といったコストも抑えられるため、メリットが大きくリスクが少ないサンプリング手法といえます。
SNSを駆使したサンプリング手法については、下記記事で詳しく紹介しているのでぜひ参考にしてみてくださいね。
ここまでサンプリング手法やメリット、デメリットについて解説してきましたが、ここからはサンプリングを行う上での注意点について説明します。
注意点は主に3つです。
では早速見ていきましょう。
サンプリングを行うときは、どんな種類のサンプリングをするにせよ、ターゲットを細かく決める必要があります。
そもそもサンプリングの目的は、試供品を通してターゲット層に商品を買ってもらったり、新規顧客を開拓したりすることです。
商品やブランドのターゲットと配る相手がマッチしていないと、試供品そのものにも興味を持ってくれませんし、ましてや商品購入にはつながらないでしょう。
例えば美容品のサンプリングをする場合、ターゲットは男性ではなく女性ですし、そのアイテムがシミ予防であるなら、まだシミが出ていない20~30代に配るのが効果的です。
このように配るサンプルに対して、適している年代や性別、職業や居住地を明確にすることで、より費用対効果の高いサンプリングにすることができます。
サンプリングは、あくまで商品を知ってもらうためのプロモーションの一つであり、サンプリング以外にも自社の製品をPRする手法はいくらでもあります。
広告を打つことや、SNSを利用したマーケティングも挙げられます。
サンプリングの良さは、実際に商品を手に取ることができ、実際に使ってみることができる点です。化粧品やコスメ、食品などといった消耗品との相性が良いといわれています。
これらの類は実際に商品を実感できるからです。また小分けにもしやすくサンプリングの環境に適しています。
売り出したい・知ってもらいたいと思っている商品が、サンプリングに適しているのかはよく吟味する必要があるでしょう。
商品に合ったサンプリングの方法と、その方法に見合った費用を考慮して選ぶべきなのも注意点の一つです。
前述したように一口にサンプリングとは言え、街頭サンプリングやSNSを駆使したサンプリング、ルートサンプリングなど種類は様々。
それらに合わせてかかるコストも変動してきます。
どのサンプリング手法を選べば自社の製品の魅力がより伝わるのか、またそれにかかる費用はのちに回収できるほどのコストなのかの見極めが重要です。
サンプリング自体は無料で行うわけですから、慎重に決めましょう。サンプリングの詳しい注意点については下記記事にまとめているので、検討している方はぜひ読んでみてくださいね。
注意点でお話ししたように、サンプリングには適している商品と適していない商品があります。
サンプリングに適している商品は以下です。
日常消耗品であるコスメや化粧品、食料品などは、手軽に試せる・実際に試すことで良さがわかるという共通点があります。
サンプリングの目的は商品の顧客となりうる潜在層にアプローチし、興味関心を持ってもらうことなので、サンプルリングがあればその背中を押すことができる可能性が高いからです。
配布した試供品は実際に使ってみてもらわないことには、使用感もわからないため、消耗品が効果的なのです。
実際使ってみないとわからない…という商品こそ、サンプリングをすることで知る・購入するキッカケになります。
サンプリングに適している商品に関しては、詳しく紹介している記事があるので、ぜひ「サンプリングに適している商品とは?2つの具体例も紹介」をご覧ください。
サンプリングに適している場所にはどのようなところがあるでしょうか。
先に幼稚園サンプリングを紹介しましたが、幼稚園・保育園・認定こども園でのサンプリングは、先生を通して子どもたちがサンプル品を持ち帰り、その日のお手紙などと一緒に保護者に渡すので、確実に手元に届くというメリットがあります。
商業施設も、サンプリングには適しています。
比較的時間に余裕があるため話を聞いてもらいやすいこと、商業施設に来ている時点である程度の購買意欲があるためサンプリングで商品を試した後購買行動につながりやすいことなどがその理由です。
ゲームセンター、ボーリング、カラオケ、レジャー施設などの娯楽施設でのサンプリングも有効です。
娯楽施設には多くの若年層が訪れます。
若年層はSNS利用率が高く、情報を共有しやすい特性を持っています。
よくサンプリングの会場で「SNSでタグをつけて投稿してください」とアプローチしているのは、このSNSでの拡散効果を狙ったものです。
サンプリングに参加したり、サンプルをもらったりといった情報をSNSに投稿することで、多くの若者に商品やサービスの情報を周知できます。
娯楽施設サンプリングは若年層に直接アプローチできるだけでなく、SNSでの拡散効果も期待できるので、効果的なプロモーション活動といえるでしょう。
宿泊施設でのサンプリングはチェックイン時にフロントでサンプルを手渡しすることができるため、手に取ってもらいやすいです。
また、宿泊は比較的時間があり、飲食をしたり化粧品を使ったりする機会も多いため、もらったサンプルを使ったり、アンケートに回答したりしてもらいやすくなります。
ビジネスホテルなら出張等で利用するビジネスマン、リゾートホテルならファミリー層など、ホテルのターゲット層に合わせたサンプル品を配布すると、より宣伝効果は上がるでしょう。
ここで、PeeKaBooの幼稚園サンプリングの事例をご紹介します。
短期間で結果を出すでお馴染みのRIZAPですが、RIZAPにはRIZAPKIDSという子どもの運動能力向上にコミットする教室があります。RIZAPKIDS入会促進のため、教室から10km圏内の幼稚園・保育園・認定こども園の園児にRIZAPKIDSのチラシとミニオンの着せ替えシールを合計3,500部配布しました。
業務提携しているドコモショップの店舗周年記念イベントへの来場促進のために、ショップから2km圏内の幼稚園・保育園でイベントのチラシをディズニーの巾着袋とともに合計750万部配布しました。
新築マンションのモデルルームへの来場を促すために、指定エリアの幼稚園・保育園・認定こども園の全園児を対象に、案内チラシをディズニータオルとともに合計1,000部配布しました。
サンプリングはメリットの多い宣伝手法であることがわかりました。
サンプリングを行うなら、数多くの実績を持つPeeKaBooをおすすめします。
サンプリングのノウハウを持っているので、的確にターゲティングすることができ、より効果的にサンプリングを行えます。
中でも幼稚園・保育園・認定こども園サンプリングは、全国95%以上の幼稚園・保育園・認定こども園のデータを所有しており、クライアント様の要望に応じて細かくセグメント設定することが可能です。
これは、豊富な実績を持つPeeKaBooならではのもの。
サンプリングを行ってもいまいち成果が出ない、サンプリングを行いたいがどうすればいいのか不安が残るという企業様は、是非一度ご相談ください。
今回はサンプリングとは?をはじめ、サンプリングの種類や手法、サンプリングを行う上でのメリット・デメリット、注意点について解説してきました。
サンプリングには街頭・ルート・イベント・幼稚園など、様々な方法があり、その商品そして顧客に合わせた適切なサンプリングを行う必要があります。
いかにしてサンプリングを行うかも重要ですが、それと同じくらいターゲッティングの選定やコスト面でのバランスは大切です。
効果的かつ費用対効果の高いサンプリングを行うには、前準備として知っておくべきことがたくさんあります。
サンプリングができる商材は限定的ではありますが、新規顧客の獲得や購入意欲の促進のためにサンプリングの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
他にも幼稚園・保育園イベントや幼稚園・保育園モニタリングを行っているのでぜひご覧ください。
株式会社エンジン
代表取締役 常盤 亮太
世の中の原動力となるような会社にしたい。
その想いから社名を「エンジン」と名付けました。
また、人と人の縁を大切にし、仁義を重んじること。
そして、円陣が組めるくらい、そんな人間の集団を創っていくこと。
そんな想いも込めています。
当社では、企業=人という考え方が根底にあります。
世の中の原動力となるような会社は当然ですが素晴らしい企業であり、
素晴らしい企業であれば、素晴らしい人間の集団であると思っています。