イベントサンプリングを成功させたい!注意するべき点は?

イベント等に出かけた時に、サンプルを配布しているブースを見かけたことはありませんか。
イベントでのサンプル配布をイベントサンプリングと言いますが、このイベントサンプリングが今大きな注目を集めています。

この記事では、イベントサンプリングとはどのようなサンプリング方法なのか、メリットデメリットは何か、成功させるためのポイントは何か解説していきます。

自社の商品やサービスの販路拡大を検討している人は、参考にしてください。

イベントサンプリングとは?

イベントサンプリングとは、試供品などのサンプルを配布するマーケティング手法のひとつです。

特定のイベント会場の来場者に向けてサンプル品を配布するので、参加者がターゲットの属性と合致すれば大変効果的な手法です。

例えば、スポーツのイベントでスポーツドリンクのサンプリングをする、子ども服のバーゲン会場で学資保険のチラシを配布するなどといった方法が考えられます。
また、音楽フェスの会場でスポーツドリンクのサンプリングをするなど、イベントの目的とサンプリングする商品が直結せずとも、商品が持つ効果を感じてもらうことができれば、イベントサンプリングとしては成功したと言えるでしょう。

イベントプロモーションとは?実施するメリットとデメリット

イベントサンプリングを実施する目的

イベントサンプリングは、多くの人々が集まる場所で、一度に多くのサンプルを配布することができるため、商品やサービスの知名度を高めたいときに適しています。

また、イベント会場での配布になるため、来場者はそのイベントの内容に多かれ少なかれ興味を持って来場しているはずです。
そのため、街頭サンプリングなどに比べて、よりヒットするユーザー層に向けてアプローチできるという利点もあります。

イベントサンプリングのメリット

では、イベントサンプリングにはどんなメリットがあるのでしょうか。
ここでは、7つのメリットについてご紹介します。

メリット①新しい顧客との出会いがある

イベントサンプリングのメリットとして、新しい顧客との出会いが挙げられます。

イベント参加者はあくまでもイベントを目当てに会場に来場するので、それまで自社の商品やサービスのユーザー層として想定していなかった層にサンプルが渡る可能性があります。
サンプルを手にしたことで、自社の商品やサービスがそのユーザーの選択肢のひとつとして加わる可能性があります。

多くの場合においてイベントの内容とサンプリングする商品・サービスの内容は関連があるので、街頭サンプリング等に比べて商品の購入やサービスの導入に結びつく可能性は高いです。

メリット②営業活動の場が増加する

営業活動の場が増えるのも、メリットのひとつです。

イベントという普段の営業活動の場とは異なった場でPR活動をすることで、普段とは異なった顧客層に自社の商品・サービスを紹介できる可能性が高まります。

また、イベントの参加者のデータを分析することで、新たな営業活動場所の開拓にもつなげることができるでしょう。

メリット③商品の効果や質をテストできる

サンプリングを実施することで、商品の効果や品質をテストできるのもメリットのひとつです。

サンプリングを通してアンケートを実施すれば、顧客の声を収集でき、商品に対するフィードバックが得られます。
そのフィードバックの結果から顧客のニーズを引き出し、商品やサービスの改善につなげることができます。

メリット④イベント参加者の動向データを活用できる

イベントでは、参加者の動向データが公開されることが少なくありません。
また、サンプリングの場でアンケートに答えてもらうことを条件にサンプルを渡すことで、ある程度のデータを手に入れることもできます。

まずはそのイベントの内容に興味を持っているという属性であること、それから年齢層、居住地、性別などのデータを組み合わせることで、自社の製品やサービスがどのような層にヒットしそうな素質を持っているのか明らかにできます。

また、音楽イベントとスポーツドリンクのような、一見すると自社商品とは関連性の薄そうな場所でサンプリングを行うことで、新たな市場開拓につながる可能性もあります。
直接的な売上拡大だけでなく、潜在ユーザーを見つけるという意味でも、イベントサンプリングのメリットは大きいのです。

メリット⑤ターゲットを絞ってアプローチできる

ターゲットを絞ってアプローチできることも、メリットとして挙げられます。

イベントはそれぞれにテーマが設定されており、イベントにはそのテーマに対して興味を持っている人が来場します。
つまり、イベントの来場者である時点で既にセグメント分けがされているのです。
その場面でサンプリングを行うことにより、特定の属性に対してのみPR活動ができることになります。

メリット⑥商品・サービスの認知度を拡大できる

商品・サービスの認知度を拡大できるのもメリットのひとつです。
潜在的ニーズがあっても、商品・サービスが認知されていなければ、そのニーズは顕在化しません。

サンプリングを通じて商品・サービスの認知度を拡大し、次に同じ商品名・サービス名を聞いた時に「知っているな」「聞いたことのある名前だな」と思ってもらえるようにしていくことができます。

メリット⑦リアルとオンラインにかかわらず開催できる

リアルでのイベントか、オンラインでのイベントかに関わらずサンプリングできるのも、イベントサンプリングのメリットのひとつです。

サンプリングというと、対面でのリアルイベントにおいて行われるイメージが強いのではないでしょうか。
しかし、オンライン上でのイベントでも、問い合わせフォームから問い合わせをした人にはサンプルを送付するなどの手法で、イベントサンプリングを行うことができます。

問い合わせフォームを入力する、という手間をユーザーに対して与える分、潜在ユーザーから顕在化する可能性は高いです。
コロナ禍が明け、大分リアルでのイベント開催が増えてきたとはいえ、オンラインイベントならではの魅力があることも事実です。
また、オンラインの方がアンケートなどを通じて詳細なユーザーの声を拾える可能性もあります。

リアルでもオンラインでも行えるのはイベントサンプリングの大きな強みと言えるでしょう。

イベントサンプリングの注意点

たくさんのメリットがあるイベントサンプリングですが、注意すべき点もあります。
ここでは、3つの注意点をご紹介します。

開催までの準備期間が長い

最初にご紹介する注意点は、開催までの準備期間が長いことです。

イベントは、規模が大きければ大きいほど、企画から開催までの期間が長くなります。
イベントでのサンプリングを計画した時点から、実際にイベントが行われるまでの間に自社製品がリニューアルしていたり、販売停止になっていたりする可能性がないとはいえません。
また、社会情勢が変わってユーザーのニーズが明らかに変化していることも考えられます。

なるべくイベントサンプリング決定からイベントサンプリング実施までの期間を短くするのがおすすめですが、期間が長いことを逆手にとって、新商品発売や商品リニューアルの予定されているタイミングに近いイベントで、イベントサンプリングを検討してもよいでしょう。

イベントサンプリング特有の出費がある

続いての注意点は、イベントサンプリング特有の出費があることです。

配布するサンプリング商品の費用はもちろんのこと、参加費や、ブースを設けるのであればその資材の費用、モニター等を利用して商品情報を流すのであればモニターのレンタル代もかかります。

また、配布するスタッフの人件費、配布するスタッフが着るユニフォーム代など、イベントサンプリングには、サンプリング商品代以外にも多くの費用がかかります。

特に会場選び、イベント選びはイベントサンプリングが成功するかどうかの大きな鍵となります。
よく内容を検討しましょう。

イベントサンプリングでの出展を決めてから、予想外の費用に泣くことのないよう、イベントサンプリングを検討する際にはきちんとした費用の概算を出すことをおすすめします。

購入に直結しない場合もある

最後にご紹介する注意点は、商品やサービスの認知度が上がっても、購入に直結しない場合もあるということです。

長い目で見れば、イベントサンプリングを行えば幅広いユーザー層からの自社商品・サービスの認知度が上がり、プラスに働くことが多いでしょう。
しかし、イベントサンプリングを実施したからといって、すぐにその商品を購入したりサービスを導入したりするユーザーばかりではありません。

それなりの費用がかかるだけに、短期的にはイベントサンプリングを行うことで赤字が大きくなるおそれもあります。
イベントサンプリングへの参加を検討する場合には、どれくらいの購入が見込まれるのか、短期的な収支はどうなるのか、長期的な視点ではどうなのか、複数の視点からイベントの効果を検討することが必要です。

イベントサンプリングを成功させるポイント

イベントサンプリングをすることを決めたのならば、成功させるしかありません。
イベントサンプリングを成功させるためには、どのようなポイントがあるのでしょうか。

目的と企画を明確にする

まずは目的と企画を明確にすることです。
何をアピールしたいのか、どのようにアピールしたいのか、目的意識を持って企画をたてましょう。

「ただなんとなく」「サンプリングを行ったら注目されそうだから」等の安易な目的意識でイベントサンプリングを行っても成功しません。
昨今はユーザーの興味関心を抱く分野も多岐にわたっており、「みんなに」ヒットする商品やサービスというのは難しくなっています。

詳細なターゲット設定を行い、ペルソナ設定を検討し、その層に合うイベントでのイベントサンプリングを心がけましょう。

集客施策を考える

イベントサンプリングへの参加が決まったら、集客施策を検討しましょう。
具体的には、以下の3つの顧客層が考えられます。

認知層

認知層とは、その商品やサービスに積極的な興味関心はないけれど、商品やサービスの存在自体は知っている層を指します。
認知層の人たちをなるべく多く囲い込み、実際に商品やサービスを体感、体験してもらうことで、自社商品や自社サービスへのニーズが高まります。

興味関心層・比較検討層

認知層よりも商品の購入やサービスの導入に近い位置にいる人たちとして、興味関心層や比較検討層がいます。

その名の通り、興味関心は持っている、比較検討はしているけれど、実際に商品やサービスに触れたことはない人たちです。
この層は、実際に商品を使ってみたり、サービスを体験してみたりすることで、顧客になる可能性が高いです。

こういった層の人たちの「使ってみたい」「体験してみたい」「詳しい話を知りたい」と言ったニーズを取りこぼさないことが、売上増加にもつながります。

申し込み層

最後に、申し込み層とされる層の人たちがいます。
この人たちは、「とりあえず申し込んでみた」「サンプルが無料でもらえるのならもらいたい」という人たちです。
商品やサービスに対する興味関心も特になければ、商品やサービスの認知があるかどうかも怪しいレベルではありますが、この層にこそ顧客拡大のチャンスがあるともいえます。

商品やサービスの特徴をしっかりと理解してもらえるような創意工夫が必要で、多少時間をかけてでも満足して帰ってもらうことで、次につながりやすくなります。

参加者のデータをマーケティングに活用する

イベントサンプリングは、ただサンプルを配って商品やサービスの説明をして終わりではありません。
イベントサンプリングの時に配布相手から回収したアンケート調査は、情報の宝庫です。

参加した人たちの年齢層、性別、家族構成、居住地域といった属性に関する情報はもちろんのこと、商品やサービスの感想、要望なども聞きましょう。
その結果を集計し、データ化し、その後のマーケティングに活かしていくことで、より効果的なマーケティングが可能になります。

そういった意味では、イベントサンプリングで記入してもらうアンケート用紙1枚とっても、きちんと検討しないまま作成することは許されません。
どのようなデータが欲しいのか、イベント後その商品やサービスをどう展開していきたいのかを考えてアンケート用紙を作成する必要があります。

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サンプルとなる商品を選定する

サンプリングに適した商品としては、実際に使ってみて、比較的短期間でよさがわかる日常消耗品や、かさばらずに持ち帰りやすいクーポン券などが向いています。

具体的には、以下のようなものが挙げられます。

  • 化粧品
  • 食料品
  • 飲料
  • 日用品
  • 健康食品
  • 割引券
  • 優待券

 

どんな目的で、何をどのように配布するのか、コスト面も併せて検討するとよいでしょう。

下記記事ではサンプリングに適している商品の例を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
サンプリングに適している商品とは?2つの具体例も紹介

アンケートをとって顧客の反応を見る

イベントサンプリングは、顧客と触れ合って直接意見を聞ける貴重な機会です。
ぜひアンケートを取ってユーザーの声を集めることで、今後の商品やサービスの改善につなげられます。

アンケートはあまり答えづらいと記入を途中でやめてしまうユーザーが増えるので、なるべく簡潔に、わかりやすい紙面にすることを心がけましょう。

綿密な計画と準備でイベントサンプリングを成功に導こう

ここまで、イベントサンプリングについてみてきました。

イベントに参加している人たちはそのイベントの内容に興味があってその場にきています。
うまくマッチする商品やサービスのサンプリングを行えば、ユーザーが足を止めてくれる可能性は高いです。

イベントサンプリングはきちんと準備を行えば、新しい顧客との出会いがある、営業活動の場が増加する、商品の効果や質をテストできる、イベント参加者の動向データを活用できる、ターゲットを絞ってアプローチできる、商品・サービスの認知度を拡大できる、リアルとオンラインにかかわらず開催できるなどのメリットがあり、成功する可能性の高いマーケティング手法です。

目的と企画を明確にする、集客施策を考える、参加者のデータをマーケティングに活用する、サンプルとなる商品を選定する、アンケートをとって顧客の反応を見るなどの成功のためのポイントをおさえて入念に準備をし、イベントサンプリングを成功させ、売上拡大につなげていきましょう。

他にも幼稚園・保育園イベント幼稚園・保育園モニタリングを行っているのでぜひご覧ください。

監修者

株式会社エンジン
代表取締役 常盤 亮太

世の中の原動力となるような会社にしたい。

その想いから社名を「エンジン」と名付けました。
また、人と人の縁を大切にし、仁義を重んじること。
そして、円陣が組めるくらい、そんな人間の集団を創っていくこと。

そんな想いも込めています。

当社では、企業=人という考え方が根底にあります。

世の中の原動力となるような会社は当然ですが素晴らしい企業であり、
素晴らしい企業であれば、素晴らしい人間の集団であると思っています。

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