サンプリングを行うための手法について解説

サンプリングとは、商品の知名度を上げたり、消費者の購買意欲を高めたりするために試供品などを配布することです。

サンプリングを行うための手法はいくつかあり、実際に行う際にはシーンや商品に合った方法を選ぶと、より良い効果が得られます。

今回は、それぞれのサンプリング手法を分かりやすくまとめました。

どのような手法があり、どんな時に使うのが効果的なのかを知っておきましょう。

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そもそもサンプリングとは?

サンプリングとは、ユーザーに対して無料で製品やサービスのサンプル(試供品)を配布し、実際に使用してみてもらうことで需要を増やす、プロモーション手法のひとつです。サンプルをもらったユーザー自身がその製品を購入することもありますし、サンプルを実際に使ってみた感想をSNSなどに投稿したり、周りの人に話したりすることで口コミが広がり、製品・サービスの認知度があがったり、売上が上がったりします。

実際に配布するサンプルには、実際の製品が小さくなったパッケージのもの、サービスが使えるクーポン券や割引券、製品やサービスのロゴが入ったノベルティ、商品やサービスのチラシなどがあります。

化粧品やシャンプー、食品などは、小さいサイズのサンプルが作りやすいので、サンプルの配布に向いています。小さいパウチに入った化粧品のサンプルはいろいろなところで配布されていますし、雑誌などの付録としてもついてきます。
一方、習い事やエステ・美容室などのサービスは、教室や店舗を運ぶわけには行かないので、クーポン券や割引券を配布し、ユーザーに店舗まで出向いてもらう形が多いです。

パッとみた印象で、「得をする」と思わせた方が受け取ってもらえる可能性が高くなるので、複合パターンも多いです。街頭で配られているティッシュや、校名ロゴ入り消しゴムのついた塾の広告などはこれにあたります。

サンプリングの目的

サンプリングの目的は大きく分けて2つあります。

ひとつは、購買活動促進です。

その製品を知らなかった、知っているけど使ったことがなかったユーザーにサンプルを渡すことで、使ってみてもらうことができます。使ってみて良さを実感できれば、次にそのジャンルの品物を購入する時に、選択肢にあがるでしょう。その意味で、サンプルを手にしたユーザーはほとんどが見込み顧客となると言え、サンプルを配布することは、潜在的な顧客が購入する後押しをすることにつながると言えます。

もうひとつの目的は、アンケート調査です。

アンケート調査に回答したお礼としてサンプルを配布します。アンケート調査に協力してくれたユーザーは、サンプルを使う可能性が高いので、前述の購買活動促進にも繋がり、一石二鳥となります。しかし、アンケート調査の手間を嫌がる方もいるので、サンプルの配布数としてはただ配布するよりも減るおそれがあります。この辺りは、何を重視するかで柔軟にサンプリングのやり方が変わってきます。

サンプリングを実施するうえで知っておくべき3つの目的を紹介。

サンプリングのメリット

サンプリングのメリットには、さまざまなものがあります。

  • ・認知度を拡大できる
  • ・購買促進に効果が期待できる
  • ・市場調査に役立てられる
  • ・アナログ層にもアプローチできる

4つのメリットについて、詳しくみていきます。

サンプリングを実施するメリット6選を紹介

認知度を拡大できる

まず、認知度を拡大できることについてです。

自社や、自社の製品・サービスの存在を知らなかったユーザーに、サンプルを渡すことで、自社、自社の製品・サービスを認知してもらうことができます。

また、知っていたユーザーでも、製品・サービスを使ったことのないユーザーに、サンプルを渡すことで、認知度が大きく高まります。

視覚から入る情報も大きいので、サンプルにも自社や製品・サービスのロゴを入れたり、コーポレートカラーを積極的に使ったりして、次に同じものを見た時に「知っている」「あの時サンプルをもらったものだ」と思ってもらえるようにするとよいでしょう。

購買促進に効果が期待できる

次に、購買促進に効果が期待できることです。

例えばシャンプーを買う時に、「特に気に入っているところもないけれど、不満もないから」という理由で今まで使っていた製品の詰め替え用を購入することがあります。しかし、別の製品を少しだけ使う機会があり、その製品を「いいな」と感じたら、次にシャンプーを購入する時にはその製品が選択肢にあがるでしょう。
旅館の売店で売られている、大浴場と同じシャンプーが売れるのと同じ仕組みです。
サンプルを配布することで、「別の製品を少しだけ使う機会」を創り出すことができ、結果として購買促進につながります。

市場調査に役立てられる

続いては市場調査に役立てられることです。

前の章で、サンプリングの目的として、アンケート調査を挙げました。アンケート調査に答えてもらったお礼にサンプルを渡す形式です。

アンケート調査で、同ジャンルの今使っている製品や、ライバル製品に対する評価、製品に対する要望などを聞くことで、ユーザーの声を知ることができます。アンケートに協力してくれる人のみになるので、全ユーザーの声というわけにはいきませんが、ある程度の数を取れば標本調査としては十分に機能します。
また、店頭などでアンケート調査を行う場合、ユーザーへの声がけが発生するので、その会話を通じて思わぬ生の声が聞けたりもします。

アンケート調査に答えるとサンプルがもらえたり抽選で製品が当たったり、という手法は、近年オンラインでも盛んに行われています。

アナログ層にアプローチできる

最後に紹介するメリットは、アナログ層にアプローチできることです。

先に、答えるとサンプルがもらえるアンケート調査はオンラインでも盛んに行われている、とお伝えしました。しかし、このアンケート調査に答えられるのは、インターネットを使い慣れていて、自らアンケートページにたどり着けるユーザーだけです。

世の中には、スマートフォンを持っていても使うのはメッセージアプリくらい、インターネットでの検索はあまりしない、という人もたくさんいます。店頭や街角でサンプルを配布したり、特定のターゲット層が集まりやすい場所にサンプルを置かせてもらったりすることで、アナログ層と呼ばれる、インターネットをあまり使わないユーザーにもサンプルを届けることができます。
アナログ層のユーザーが配布されたサンプルを使い、使った感想を周囲に伝えれば、アナログ層の間にも製品・サービスの口コミを広めることができます。こういった観点からも、店頭や街角でサンプルを配布することは、有効なプロモーション活動だと言えます。

サンプリングのデメリット

ここまで、サンプリングのメリットについて見てきましたが、いい点ばかりではありません。当然、サンプルを作るのにも経費がかかりますので、きちんと対策をしないと、ただものを配っただけで終わってしまいます。

ここでは、サンプリングのデメリットについて考えていきますが、どれも、きちんと対策をすれば、メリットが上回るものです。

サンプリングのデメリットについて徹底解説

適切なセグメント分析が必要である

まず挙げられるデメリットは、適切なセグメント分析が必要であることです。

セグメント分析とは、細分化した市場を分析することです。ターゲットとする市場を変数で定量化し、評価項目に従って分析します。変数には、地理的変数、人口動態変数、心理的変数、行動変数があります。

例えば、北海道のスーパーに、沖縄の人は買い物に行かないでしょうから、北海道のスーパーの販売戦略を考える時に、沖縄の人の動向を気にしてもあまり意味はありません。また、肌に関する悩みは10代と50代では内容が異なります。「みんなと同じ」よりも、「自分の好きなもの」を選ぶ人が増えてきて、お金のかけどころも人によって違います。このように、ユーザーのニーズは多様化し、かつて広く誰にでも通用していたマスマーケティングの手法が通用しなくなっています。

そこで、サンプリングをしたい製品・サービスのターゲット層は広く分布しているユーザーのうちのどのあたりの人たちなのか、どのような形でサンプリングをすれば効果をあげられるのかを、セグメント分析を通じてよく検討する必要性が出てきました。セグメント分析がきちんとなされた上でサンプリングされているかどうかで、サンプリングがもたらす購買促進効果も大きく異なります。

しかし、やはり手間や時間がかかる点においてはデメリットとなります。

配布スタッフの人件費や育成などのコストがかかる

続いてのデメリットは、配布スタッフの人件費や育成などのコストがかかることです。店頭でスタッフが配布するとなると、人件費がかかります。効率的に配ろうとすれば、人数を多く配置することになるので、人数分人件費は上乗せになります。

また、ただ店頭に立っているだけで、ユーザーからの質問に答えられない、接客態度がなっていないとなると、逆にイメージダウンになってしまいますので、きちんと店頭に立てるだけの研修を行う必要があります。

配布スタッフの手配を全て自社でやろうとすると、かなりの手間と費用がかかるのが難点です。派遣会社やイベント会社といった、サンプリングスタッフ育成のノウハウを持っている会社を通すことで、多少費用はかかりますが、採用活動にまつわる募集、面接、研修といった手間は省け、かつ、スタッフの質を一定に保てます。

また、サンプリングの方法を工夫し、配布してもらえそうなところへ配布を依頼することで人件費も削ることができます。サンプリングをする以上、ある程度の人件費や経費は避けられないものですが、外部の企業・団体に委託することで、コストを抑えることは可能です。

各サンプリングの手法を紹介

それぞれのサンプリング方法は下記のようになります。

 

街頭サンプリング

サンプリングの中でも最もメジャーで、よく見かける手法の1つです。

駅前やショッピングモールなどターゲットとなる人が多く集まる場所で、1人ひとりに対して直接チラシや試供品などを配布します。

性別や年齢層、職業などによりターゲットを絞ってサンプリングすることでより効果的、効率的にターゲットにアナウンスできますが、その場合は綿密なプランニングとターゲットを見極められるスタッフの確保が必須となります。

WEBサンプリング

最近人気の高いインターネットを媒体としたサンプリング手法で、WEBサイトやSNSから申し込んだ顧客に試供品を配るシステムです。

販売者側からアクションを起こす他の手法とは異なり顧客側からの申し込みを受けた上でのサンプリングとなるため、自動的にターゲットを商品に興味を持つ顧客だけに絞ることができ、同時に販売促進効果も高くなります。

SNS上でフォローやリツイートを条件にサンプリングをする事業者も増えており、そうすることで自動的に情報を拡散してもらえるというのが最大のメリットです。

ルートサンプリング

ターゲットとなる人たちが集まるショップ等にターゲットを絞って商品配布等を行う方法です。

中高生がターゲットの場合は学校、赤ちゃん向けの商品であればベビー用品店、などサンプリングを行う場所は様々ですが、いずれも共通の目的があってその場へ足を運ぶ顧客が対象となるため、その分効果は高くなります。

どうしてもターゲットがランダムとなってしまう街頭サンプリングに比べ、より条件を絞り込んだサンプリングができます。

ルートサンプリングについてはこちらの記事で詳しく解説しています。事例も紹介していますので、ルートサンプリングを検討している方はぜひ参考にしてください。
マーケティングで有名なルートサンプリングについて解説

幼稚園サンプリング

幼稚園サンプリングとは、幼稚園にて先生から園児へサンプルを配布・手渡ししてもらい、保護者にアプローチする方法です。

商品はもちろん、チラシ・フライヤーといった販促物を確実に保護者に届けられることが最大のメリットです。

また幼稚園サンプリングでは、サンプリング対象人数が明確なので、サンプルの作りすぎを防ぎ、サンプル在庫の無駄を減らせる点も魅力的です。

適している商品の幅が広いのも特徴の一つで、キッズケータイや文具といった教育関連をはじめ、食品や日用品といったママ層の需要に適した商品もアプローチすることができます。

幼稚園サンプリングについては、幼稚園サンプリングとは?3つのメリットと実施例をご紹介で紹介しているのでぜひ読んでみてくださいね。

店頭購入型サンプリング

特定の店舗で実際に商品を購入してもらい、後日ポイントとして還元するという手法です。

ポイントサイトなどでよく使われている方法で、応募者の中から抽選で対象となる会員を選び、選ばれた会員は店頭で対象商品を購入、その後アンケート回答やレシートの提出など条件をクリアすることで購入代金の50%程度がポイントとして還元される、というのが一般的な流れです。

他のサンプリング手法と比べると、店頭などでの紹介や説明が不要となる上、顧客が実際に商品を購入して使用することが前提となっているため、リピーターの増加も見込めます。

郵送サンプリング

ダイレクトメールに商品を同封して郵送する手法です。

すでに同ブランドの商品を使用している顧客をターゲットとした方法で、新商品のお知らせなどでよく利用されています。

郵送費用が別に必要となりますが、対象者を絞っての配布ができるため無駄がなく、大きさや形状に関係なく配布できるのが利点です。

オフィスサンプリング

オフィスサンプリングとは、ビジネスパーソンに向けたサンプルで、企業配布やオフィスにサンプル商品を設置するなどして販売促進を行う手法です。

オフィスの社員食堂や、執務室や休憩室といった場所にてサンプリングを実施することで、確実にターゲットにサンプリングすることができます。

ビジネスの場で話題になるような口コミの獲得や購買層ではあるが、サンプリング商品の取扱店に赴かないような消費者にも届けることができるメリットがあります。

街頭サンプリングやルートサンプリングよりもターゲットを確実に絞り込めるので、コストを有効活用できます。

インフルエンサーサンプリング

インフルエンサーサンプリングとは、インスタグラムやツイッターなどで数多くのフォロワーを獲得しているインフルエンサーを使ってPRを行うサンプリング手法です。

サンプルの使用感や口コミを投稿してもらうことで、手っ取り早く顧客となりうる層の商品認知度を上げることができます。

普段コスメや日用品、サプリなどあらゆる商品を取り扱えるのが特徴です。一方で綿密なターゲティングやインフルエンサーの選抜がカギとなり、商品と相性の良い人を選ぶ必要があります。

SNSを駆使したサンプリング

インフルエンサーを利用せずに、SNSを使用するサンプリング手法もあります。

例えばツイッターやインスタグラムで条件を満たした人の中から抽選で、サンプルをプレゼントする方法です。条件としてはブランドアカウントのフォローであったり、募集投稿の拡散であったり様々です。
SNSサンプリングは話題性という部分において、前述のインフルエンサーサンプリングに劣ります。しかし一方で費用面を比較すると、SNSサンプリングの方が経済的です。
サンプリングの規模や目的にあわせて合理的に選択しましょう。

またSNSサンプリングはタグ付けや商品の見せ方、デザイン性が集客の中心です。そのためSNSサンプリングは、ターゲティングの比重が最も高いサンプリング手法であるといわれています。

流通購入サンプリング

流通購入サンプリングとは、ポイント事業者と提携して行うサンプル手法です。

消費者が購入した商品代金を後日ポイントバックで還元するというもので、商品を購入してもらえることが最大のメリットです。

購買を喚起しやすく、また顧客に直接説明ができ、オペレーションする手間がないのも効率的です。

サンプルの対象は商品を購入してくれた人に限定することができるのも良い点といえるでしょう。

通販などの同梱・同封のサンプリング

同封・同梱のサンプリングとは、通販等で購入してくれたアイテムにサンプリングを同封・同梱して送るサンプル手法です。

そもそもブランドのことを既に知っている層にアプローチできるので、サンプルも受け入れてもらいやすい傾向にあります。

また購入品と試供品に共通点があったり、関連性があったりするとより購入してもらいやすいでしょう。

あらかじめ「今購入してもらうと特別に○○がついてくる!」など謳い文句をポップやパッケージに記載しておくことで、顧客の満足度も上がります。

WEBサンプリング

WEBサイトを通じて、サンプルを申し込みしてくれた顧客に対して、サンプリングする方法です。

サンプリングするために、住所や年代、メールアドレスといった見込み顧客の情報を入手できるのが最大のメリットといわれています。

顧客も企業側と直接コミュニケーションを取る必要がなく、気軽にトライしてもらえるのでアンケート等も集まりやすいです。

一度取得した見込み顧客の情報をもとに、メールを介して限定アイテムの紹介や新商品の入荷など、その後のアプローチもできます。

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サンプリングの注意点について

デメリットに気をつければ得るものの多そうなサンプリングですが、いくつか注意点もあります。

まず、ターゲットを細かく決めることです。

先に述べたデメリットのセグメント分析が必要である、とも重なりますが、昨今ユーザーのニーズは多様化しています。ターゲットとなるのはどの層なのか分析し、ペルソナ像をしっかりと定めることで、サンプリングの内容もターゲット層に響くものになります。

次に、サンプリングに向いている商品なのか吟味することです。

冒頭でも述べたとおり、サンプリングで配布しやすいものもあれば、難しいものもあります。サンプリングは、あくまでもプロモーション手法のひとつなので、製品・サービスによっては、サンプリングではなく体験会や展示会の方が向いている場合もあります。

例えば子ども向けキックバイクは、体験のクーポン券を渡すよりも、体験会を開いた方が参加率も、その後の購入につながる可能性も高くなります。一方、同じ体験系でも美容室のヘアカットは、髪を切れる環境が整っていないと難しいので、ユーザーに店舗に来てもらうのが一番現実的です。

このように、サンプリングが効果的なプロモーション活動であることは間違いないですが、あらゆる製品・サービスにとってサンプリングが一番効果的なプロモーション活動なわけではありません。その製品・サービスの特性をよく考え、本当にサンプリングがベストなプロモーション方法なのか、吟味する必要があります。

最後は方法と費用を決めることです。

サンプリングと一口に言っても、さまざまなやり方があることは先に述べた通りです。どのような層をターゲットとするのか、どのような手法で配布するのかによって必要な人員や、かかる費用は異なります。
サンプリングはプロモーション活動ですから、費用対効果を高くあげることが望ましいです。どのような方法がどれくらいの費用で実現できるのか、複数案を比較検討し、最適なものを選ぶとよいでしょう。そのためにも、やはり最初に挙げたターゲットを細かく決めることは欠かせません。

サンプリングをする際に気を付けたい注意点

シーンにあった手法を使って効率的にサンプリングしよう

いかがでしたでしょうか。

この記事を読むことで、サンプリング手法の種類や効果についてご理解いただけたと思います。

手軽に消費者に商品の魅力をアピールすることができ、販売促進を行える効果的な手法と言えるでしょう。

街頭やWEBなど最適な手法を選んで、売上アップを目指しましょう。

他にも幼稚園・保育園イベント幼稚園・保育園モニタリングを行っているのでぜひご覧ください。

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