昔から、セミナーや展示会といった形で、販促活動のひとつとしてメジャーなものがイベントマーケティングです。
しかし、まだ具体的に取り組んだことがない、準備不足で失敗した、という方もいらっしゃることでしょう。
この記事ではイベントマーケティングの基本から、具体的な手法とメリットについてまとめました。
イベントマーケティングを成功させたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
イベントマーケティングとは、セミナーや展示会などのさまざまなイベントを通じて、見込み客を獲得・育成するマーケティング手法のひとつです。
オフラインでのイベントだけでなく、オンラインでのウェビナーも含まれます。
イベントマーケティングの主な目的としては、営業効率を高めた販促活動を展開することです。
しかし、販売機会の創出だけでなく、解約防止や利用頻度を高めるといった、既存のお客様へのサポートの役割も期待できます。
イベントマーケティングを効果的に展開できれば、自社の売上やブランディングの向上に大きく貢献できるため、取り組んでいる企業が多いといわれています。
イベントマーケティングを展開する手法は、大きく3つに分けられ、「セミナー」「展示会」「イベント」です。
それぞれについて見ていきましょう。
まず「セミナー」についてですが、自社単独で開くもの、複数社が共同で行うもの、オンラインのウェビナー、すべてを含みます。
そして、「セミナー自体がコンテンツになっている」ものと、「セミナーを通して販売機会を創出する」ものに分けられます。
自社でセミナーを開催、もしくは参加する場合は、どちらの目的に沿って展開するのかを考えたうえで行いましょう。
「展示会」はセミナー同様、古くから活用されてきた販促活動のひとつです。
ほとんどの場合、複数企業が参画して行われるものであるため、集客の負担はセミナーよりも少ない傾向があります。
一方、イベントの規模によっては多額の出店料がかかることも考慮しておきましょう。
しかし、他社の展示を見学したついでに来た、という見込み客に出会える可能性もあるため、新規顧客獲得の機会となるでしょう。
最後に「イベント」ですが、参加型や体験型などのイベントを開催することです。
たとえば、新商品のデモや試食、試飲のイベントを開催し市場調査する。
既存顧客同士が集まりロイヤルティ向上につながるコミュニティを作るイベントなど、目的に応じてさまざまな企画が立てられます。
感染症の拡大状況等によってリアルでの開催が難しい場合は、オンラインでの開催も検討してみましょう。
社会の状況や目的に応じて使い分けてみてください。
最大のメリットは、多数の顧客とコミュニケーションが取れることです。
基本的に「待つ」タイプの販促活動となるため、集客面での手間やコストはあるかもしれません。
しかし、多くの来場があれば、その分販売機会も増えるため非常に効率的と言えるでしょう。
また、わざわざ足を運んでくれるということは、興味関心度が高いことの裏返しでもあるため、優良顧客となり得る見込み客を獲得できるチャンスも多いこともメリットといえます。
オンラインでの開催の場合は参加人数や、アンケート回答等のデータ収集が容易であることもメリットです。
イベントを行うと、自社製品・サービスの存在の認知拡大に繋がります。魅力的なイベントを行いSNSやメディアに取り上げられれば、存在をより多くの人々に知ってもらうきっかけになります。
イベントを開催すれば、企業イメージの定着や勢いを知ってもらえます。イベントを開催したこと自体が、自社製品・サービスの認知度や企業ブランディングに繋がるのです。
イベントマーケティングでは、多くの見込み顧客にアプローチできます。イベントに参加する顧客は、自社製品・サービスを知り興味を持っている状態です。イベントを行えば1度に多くの見込み客にアピールできるので、販促活動を効果的かつ効率的に行えます。
また、イベントでは自社製品・サービスを直接アピールできます。見込み客と直接会話できるので、より本格的にアプローチできるのも大きなメリットです。
リードクオリフィケーションは、自社製品・サービスに対し興味を持つ見込み客のなかから購入または契約する可能性の高い顧客を選別する行為です。
イベントに参加するには、わざわざ日程を調整したり交通費を支払って会場に足を運んだりする必要があります。SNSで情報を検索したり、公式HPをチェックしたりするよりもよっぽど手間と時間を要する行動です。
以上から、イベントに参加する人は、自社製品・サービスに対しそれ相応の興味を抱いているのが分かります。初めから興味を持つ顧客のみを集められるのです。
イベントマーケティングの大まかな流れをご紹介します。
一つ一つ見ていきましょう。
まずは、なぜそのイベントを行うのかといった目的を明確にしましょう。
イベントを企画する段階で目的を明確にしておくと、イベントマーケティングの効果を十分に発揮できます。
目的を関係者の間で正しく周知し、目的に沿ったイベント設計を行いましょう。
イベントの方針が決まれば、次に具体的な目標を決めましょう。
目的を明確化させたら、次にイベント開催の目標としてさまざまな指標の具体的な数値を定めましょう。
売上やクリック率などの目標をあらかじめ定めておくと、イベント終了後にどれくらいの効果があったのかを正確に計測でき次回の改善につなげられます。
正確な数値を計測するための準備を整えておきましょう。
どこにどのくらいスタッフが必要なのか、それぞれの担当者がどのように行動するのかを
当日までにまとめて全スタッフに周知、リハーサルを行っておくとよいでしょう。
いろんな事象を想定してシミュレーションをしておくと、トラブルにも落ち着いて対応できスムーズな運営が可能になります。
イベントマーケティング後は、営業部などの関係部署と連携しフォローしましょう。
しっかりとフォローすると、顧客獲得数が大きく変わります。
外部業者に依頼し、イベントのサポートを行ってもらってもよいでしょう。
イベントマーケティングを成功させるには、5つのポイントが重要になります。今回は、イベントマーケティングを成功させるポイントの詳細やメリット、具体例をまとめました。
イベントマーケティングは、その場の流れだけでなんとなく行うと失敗する可能性が高いです。各ポイントを把握することで、イベントの集客が見込めるのはもちろんイベント成功にも繋げられます。
イベントを成功させるには、目的・目標を明確にします。イベントにはさまざまな種類が存在し、目的に合わせて最適な方法を選ぶことが大切です。
「誰に何を伝えたいのか」「イベントを何の目的で開催するのか」など、あらかじめ目的・目標を明確にしておくことで企画作成が進みやすくなります。
例えば、「イベントを通じて沢山の人に購入してほしい」なら、体験・参加型のイベントを行います。試供品やサンプルをプレゼントして、より身近に感じて貰う方法も有効的です。「自社製品やサービスの認知度を高めたい」なら、規模の大きいイベントを開催したり発表会形式にしたりするのも1つの方法です。
また、イベントマーケティングを成功させるにはターゲットの明確化も必要になります。目的・目標を達成するにはどの層をターゲットにするべきか、自社製品・サービスに最も向いている層を判断するなど、具体的にターゲットを絞っておくのが重要です。
例えば、ファミリー層をターゲットにするなら、子どもも楽しめるイベントを開催します。子どもが遊べるスペースを設けたり、家族全員で参加できる出し物を企画するのもよいでしょう。設定したターゲット層に合わせて、企画作成・イベント会場の確保を行います。
イベントの目的・目標・ターゲットの明確化を行うと、イベントの方向性が定まります。事前準備や企画作成も進めやすくなるので、なるべく早い段階で設定しておくことが大切です。
イベントの目的・目標・ターゲットの明確化を行ったら、事前準備をします。イベントの種類を選んだり、ターゲット層に合わせた企画内容・集客方法を設定するとよいでしょう。イベントの種類は、大きく7つに分類されます。
例えば、企業向けに自社製品・サービスをアピールしたいなら商品のPRイベントやセミナー・講演会がおすすめです。実際に体験して良さを知ってほしいまたは口コミを広げてほしいなら、スポーツイベントやプロモーションイベントなどが考えられます。
イベントの種類を決定すると、ターゲット層に合った企画内容を設定します。若者をターゲット層にすると、映えスポットを設定したり参加型イベントを行うのも良いです。多くの人が参加できるように、広いスペースを確保します。雨天時にも決行できるように、屋内施設を選ぶのも有効です。
イベント参加者を募るには、集客方法が鍵を握ります。集客方法は、オンラインとオフラインの2種類です。オンラインはSNS・メルマガ・WEBサイトの広告を、オフラインは紙のダイレクトメール・テレアポ・チラシのポスティングなどが該当します。
若者層を狙うなら、SNSやWEBサイトの広告がおすすめです。参加者にSNS上で口コミを書いてもらえば、更に多くの集客も見込めます。地域密着の場合は、紙のダイレクトメールやチラシのポスティングなどが有効的です。
事前準備が全て完了したら、オペレーション設計に入ります。イベント当日の流れやスケジュール調整、会場の確保、スタッフの人数の決定・配置などを設定します。イベント当日の流れやスケジュールを、細かく確認・調整していくことが大切です。
また、オペレーション設計の段階では事前リハーサルも行います。イベント当日を想定して、流れを確認する形です。事前準備の段階では分からなかった課題が見えてきます。
課題を発見し改善すれば、更に質の高いイベントを開催できます。イベント当日のトラブルを防ぐには、事前リハーサルでとことん最終チェックを行うことが大切です。
イベント終了後は、アフターフォローを行うことが大切です。目的・目標を達成するためには、顧客に対し早め早めのフォローが必要になります。
イベントに参加した顧客のうち、見込み客に順番を付けて高い順にアプローチします。自社製品・サービスに興味を持っている顧客には、早々にスケジュールを調整したり、商談の準備に入ったりするのも有効的です。イベント当日から期間を空けずに、早めに行動することが重要です。
時間と手間をかけて成功させたイベントも、アフターフォローが不十分では思ったような成果が得られません。イベントのアフターフォローの流れをまとめたり、営業職との情報を共有したりなどあらかじめ準備しておく必要があります。
最後には、イベントの効果を測定し次回に向けた改善点をだします。イベントの効果測定の項目の例は、以下の通りです。
以上の項目の数値を測定し、今回のイベントの効果を数値化した状態で確認します。効果測定を活かして、次回イベントをより良くするための改善点、対策方法を検討する流れです。
また、参加者からのリアルな声を参考にするならアンケート調査をしたり、SNSでの口コミ評判を確認したりするのも有効です。参加者目線からのリアルな意見は、満足度や改善点を確認する1つの方法です。
イベントを円滑に行うためには、開催までの流れと準備にかかる時間を把握しておく必要があります。こちらの記事では、イベントの企画~開催までの流れを詳しく解説しています。
余裕をもって十分な準備を行うためにも、ぜひ参考にしてください。
イベントを開催したい、でも人が集まるか不安…という方もいらっしゃるかと思います。
こちらの記事では、オフライン・オンラインイベントで共通して大切な集客のコツをご紹介しております。
イベント開催を検討されている方は、ぜひご覧ください。
イベントの集客を成功に導く方法と5つのコツとは?
イベントマーケティングは効率的な販促活動に繋がることがわかりました。
多数の顧客へリーチできる機会となるため、販売機会の創出、売上アップ、ブランディング、解約防止など、さまざまな利点が考えられます。
株式会社エンジンでは、全国の幼稚園や保育園、認定こども園などで先生から園児へ手渡しによる商品やチラシ、販促物などを配布してもらうプロモーション方法を展開しています。
園内でのイベント開催も可能となっているためターゲットへ直接アプローチすることも可能です。
ママや主婦層へのイベントマーケティングを検討している方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。