ポスティングの反響率を高める6つのポイント

低コストで多くの人々にアプローチできる広告手法の1つとしてポスティングがありますが、その反響率を上げるためにどのようなポイントをおさえればよいのでしょうか。

今回は、6つのポイントに分けて解説し、各業界の特徴についてもまとめました。
ポスティングを検討している方は、ぜひ参考になさってください。

ポスティングの反響率とは

ポスティングの反響率とは、配布したチラシの枚数に対して、どの程度反響があったのかを示す数値のことです。具体的には、チラシをみて来店する、問い合わせをする、購入するといった行動のことをさします。

一般的なポスティングの反響率は、0.1~0.3%といわれていますが、扱う商材や配布する方法・エリア・タイミングなどによっても変動します。
ですが、ポスティングの反響率を把握しておくことで、反響率の高いエリアのターゲット、適切なタイミングや消費者が興味を持つチラシであるかどうかなども推測することが可能になります。

具体的なポスティングの反響率の計算方法は以下のとおりです。

反響率の計算方法

反響率(%)=反響数÷チラシの配布枚数×100

(例)1,000枚のチラシを配布して、3件の問い合わせがあった場合
3(件)÷1,000(枚)×100=0.3(%)
この場合は、0.3%の反響率があったことになります。

ポスティングの反響率を高めるためのポイント

ポスティングの反響率を高めるためにどのようなポイントがあるのでしょうか。
以下の6点でまとめました。

① 目標を明確にする
② わかりやすいチラシを作る
③ ニーズを深堀する
④ 投函するタイミングを図る
⑤ 効果測定を行う
⑥ 継続して投函する

ポイント①目標を明確にする

商品やサービスに魅力があれば、ポスティングで興味を持ってもらえて集客も出来るはず、と考える方も多いかもしれませんが、実際のポスティングは、計画的に行うことが大切です。
まず、目指す反響率の具体的な数字を設定しましょう。
具体的な数字を設定するのは、ポスティング直前ではなく、チラシを制作する前の段階で行うのがおすすめです。

業界にもよりますが、一般的なポスティングの反響率は、0.1~0.3%なので、配布する世帯数と照らし合わせて何人から反響があったらポスティングを成功とするのか算出しておくことが大切です。

ポイント②わかりやすいチラシを作る

人は家のポストにチラシが入っていた際、手に取って数秒で不要かどうかを判断しています。

そのため、パッと目につくインパクトのあるデザインで、何のチラシかが分かるものである必要があります。
情報量が多すぎるチラシは消費者に届きにくいため、伝えたい内容を厳選しましょう。
また、セール情報や特典、クーポンなどチラシに付加価値がつくものがあることでじっくり読みたくなる効果を持たせることが出来ます。

ポイント③ニーズを深掘りする

ポスティングをする際は、配布エリアや配布ターゲットをよく検討することが大切です。
よりチラシの反響率を得るためには、マーケティングデータを活用したエリア選定をしましょう。
マーケティングデータとは、その地域の傾向や特徴を分析したデータのことで、具体的には国勢調査などがあります。
ターゲットの生活圏内に合わせるだけでなく、活動時間なども考えてエリア選定を行うことも重要です。

ポイント④投函するタイミングを図る

ポスティングの反響率を高めるためにも、ポスティングをするタイミングはとても重要です。
セールなどのイベントやチラシにつけるクーポンの利用可能日の1~2週間前にポスティングを完了しておくと、反響率が高い傾向にあります。逆にあまり早すぎると消費者の認知が薄れるため注意が必要です。
ポスティングのタイミングは、曜日や時間帯、配布頻度など細かく設定できるため、どのタイミングで配布するのが効果的かを見極めましょう。

ポイント⑤効果測定を行う

効果測定とは、ポスティングを実施したことでどのくらいの効果があったかを検証することで、チラシの配布数に対して実際の購入や来店などの反応があった数を数値化して効果を確認するものです。
効果測定を正確にすることで、次回のポスティングに向けて改善点がみえてくるため、ポスティングの精度が高まります。

ポイント⑥継続して投函する

ポスティングは、一度投函しただけではあまり高い効果を期待することができません。
季節ごとに年4回同じエリアにチラシを配布を、数か月間定期的に配布してみることで、商品やサービスに対して警戒心をもっている消費者の心理が和らぐ効果があります。
継続して配布することでコストがかかりますが、新たなニーズのためにも継続的なチラシ配布はおすすめです。

ポスティングの反響率が悪くなる原因

ポスティングの反響率が悪くなる原因はなにが考えられるのでしょうか。
以下の5点でまとめました。

① エリアだけをみて配布している
② デザインがターゲット層に合っていない
③ 1回の配布で終わっている
④ 配布して満足している
⑤ 利益を意識していない

エリアだけをみて配布している

チラシを配布する際は、地域の特性を把握することが大切です。
ただ店から近いエリアだから配布するということではなく、実際に地域を歩いてみて、チラシの配布を検討しているマンションにはどういった世代の方が多く住んでいるのか、通行人はどういった服装や持ち物なのか、住んでいる人の嗜好を理解することが大切です。

デザインがターゲット層に合っていない

チラシを作る上で大切なのは、ターゲット層の年齢、性別、職業、興味関心などの情報を明確にし、そのターゲット層が好む色やデザインで作成することです。
ターゲット層が若年層の女性の場合は、かわいらしいデザインやパステルカラーの色使いが効果的ですが、ビジネスマン向けの場合は、シンプルなデザインが好まれる傾向にあるからです。

1回の配布で終わっている

「消費者の目に入る機会を増やす」「消費者に知ってもらう」ためには、1回の配布ではなかなか効果が得られないのが現状です。
1回の配布では、その後の効果測定での改善点が明確にならないため、次に繋がるデータも集めることが出来ません。より効果を高めるためにも、複数回の配布をおすすめします。

配布して満足している

ポスティングの効果を高めるためには、配布後の効果測定をふまえた複数回の配布が大切です。
一度の配布で満足せず効果測定を行うことで、どの程度チラシの効果があったのかがわかるため、その後のチラシの修正や配布するタイミング、配布するエリアを見直すきっかけにもなります。
ポスティングを専門としている会社は、過去のポスティングのデータも持っているため、似たような業界の実績がある場合は、参考にすることもおすすめです。
配布実績とともに反響率を管理する体制を整えましょう。

利益を意識していない

ポスティングは他の宣伝方法に比べて安価にできる方法ですが、宣伝にお金をかけすぎて利益がでないのでは意味がありません。
ポスティングにかけられる費用や客単価を当てはめてどの程度の規模で行うか考えましょう。

ポスティングによって見込める売上と利益の計算方法は以下のとおりです。

・予測売上の計算方法
予測売上=枚数×反響率×客単価
※反響率は業界によって異なるため、次の項目の業界別平均反響率を参考にしてください。

予測売上とポスティングの費用相場が分かれば予測利益も算出できます。
※ポスティングの費用相場は、チラシ作成から配布までを業者に外注した場合、100,000~180,000円程度費用が必要になります。(10,000枚のポスティングを依頼した場合)

・予測利益の計算方法
予測利益=予測売上-費用相場

ポスティングの反響率【業界別】

ポスティングのポイントについてまとめてきましたが、業界によっても反響率は大きく異なります。
以下の5つの業界についてまとめました。

・不動産業界
・飲食業界
・美容業界
・学習塾業界
・スポーツジム業界

不動産業界

不動産業界は0.01~0.03%とされています。
商品単価が高額なことから検討時間が長く、反響率の平均を下回っていると考えられます。
分譲マンションや戸建て住宅の販売などを目的としたポスティングが主で、チラシをみたことによる問い合わせや資料請求、内覧会などへの申し込みの数を反響率として計測しています。
電子広告と比較すると、チラシの場合は購入者の手元に残るため、検討期間中に目に入りやすいところが反響に繋がっているのかもしれませんね。

飲食業界

飲食業界は、0.3~0.5%とされています。
ターゲットになる年齢層が幅広く、単価も安価なことから平均を上回っていると考えます。
チラシをみて来店、または予約や注文をする行動から反響率を計測しています。
コロナ禍以降デリバリーの普及を受けて数値があがっているケースもあるようです。
飲食店の場合、休日に外食しようと考えている家庭を狙って金曜・土曜の早朝にポスティングをすると反響率があがる傾向にあります。

美容業界

美容業界の中でも美容院は、0.1~0.2%とされています。
美容院は客単価が高いため、この数値でも利益を見込める可能性が高いです。
チラシをみて来店または予約する行動から反響率を計測しています。
エステや美容脱毛などは、美容院に比べると単価が高く、チラシの検討期間も長いため、反響率はさらに低い傾向にあります。

学習塾業界

学習塾業界は、0.01~0.03%といわれています。
チラシをみて問い合わせや体験の申し込み、入塾などの行動から反響率を計測しています。
エリアによって世帯特徴が変わるため、エリア分析を詳細に行う必要があります。
学習塾は子どもを中長期的に通わせることになるため、検討期間が長くなります。

スポーツジム業界

スポーツジム業界は、0.1~0.3%といわれています。
チラシをみて問い合わせや体験の申し込み、入会などの行動から反響率を計測しています。
中長期的に通うことになるため、体験や見学をしてから入会を決める人が多いです。
他の業界に比べて性別を問わず幅広い方が利用する可能性があるため、逆にターゲットをしぼった宣伝をした方が反響率に繋がるかもしれません。

ポスティングの効果が出やすいケース

ポスティングは、紙媒体を使って消費者に直接宣伝する方法だからこその効果があります。
そのケースは以下の3点です。

・ポスティングを始める前に実際に居住している人をリサーチしている場合
商品やサービスに興味がある層が住んでいる住居をあらかじめリサーチしておくと、効率的に集客すること
が可能です。

・新聞を取らない世帯にも宣伝できる
紙媒体での宣伝は、従来新聞の折り込みチラシが主流でした。新聞の折り込みチラシの場合は、他の
チラシとまとめて入っていることもあり、目に留まらないまま処分されてしまう可能性がありましたが、チラシ
のみをポスティングすることでより目に留まりやすくなり、集客できる確率があがりました

・様々な紙媒体で宣伝できる
ポスティングはチラシのイメージが強いですが、チラシ以外にもマグネット、冊子、うちわ、ポケットティッシュ、
パンフレットなどのアイテムとセットにして配布している業者もあります。
チラシ以外のアイテムと一緒にポストに入っていたら目につきやすいですね。

ポスティングの効果が出にくいケース

ポスティングの効果が出にくいケースとしては、競合他社と似たようなチラシをポスティングしたケースです。
競合他社もターゲット層に合わせたチラシを作っていると考えられるので、似たようなものになりがちです。
うまく差別化した内容で、商品やサービスの魅力がわかるチラシ作りを意識しましょう。
また、同じエリアでも配布のタイミングを誤ると満足のいく効果は得られないと思います。複数回ポスティングをし、より高い効果が出るタイミングでポスティングするようにしましょう。

ポスティングでトラブルを発生させないコツ

ポスティングをする上でトラブルになるケースが多々あります。
ポスティング1つでチラシの印象も変わってしまうので、トラブルにならないよう以下のコツを参考にしてみてください。

1 配布禁止を把握し、ポスティングしないように気を付ける。
配布禁止と連絡があった住所にはポスティングをしないように注意しましょう。ポスティングが禁止の忠告
がないマンションでもポスティング前に断りを入れるとトラブルになりにくいです。

2 夜間のポスティングは控える
夜間はポスティングの音が響きやすく、住民の迷惑になる可能性があるので控えましょう。
また、不審者と勘違いされてしまう危険もあるので、注意が必要です。

3 悪天候の日はポスティングを避ける
悪天候の時は、配布した日にポストを確認しないまま翌日の郵便物と混ざってしまって目に入りにくくなり、チラシが濡れてしまうことがあるかもしれません。チラシ自体の内容が読むことが出来なく、他の郵便物を汚してしまう可能性があるため、悪天候の時のポスティング避けた方がよいでしょう。

まとめ

ポスティングの反響率をあげるためには、様々なポイントやコツがあります。
ポスティングは、他の宣伝方法に比べて安価な宣伝方法ですが、利益を考えずに行うと十分な効果を得られないため十分注意が必要です。
希望しているポスティングの規模にもよりますが、個人で全てやろうとせず、専門の業者に依頼するのも視野に入れるととりかかりやすいかもしれません。

本記事が、ポスティングをすることで集客を目指している方々の参考になれば幸いです。

他にも幼稚園・保育園イベント幼稚園・保育園モニタリングを行っているのでぜひご覧ください。

監修者

株式会社エンジン
代表取締役 常盤 亮太

世の中の原動力となるような会社にしたい。

その想いから社名を「エンジン」と名付けました。
また、人と人の縁を大切にし、仁義を重んじること。
そして、円陣が組めるくらい、そんな人間の集団を創っていくこと。

そんな想いも込めています。

当社では、企業=人という考え方が根底にあります。

世の中の原動力となるような会社は当然ですが素晴らしい企業であり、
素晴らしい企業であれば、素晴らしい人間の集団であると思っています。

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