ポスティングの効果がないときの対処法を徹底解説

ポスティングとは、チラシなどを各家庭のポストに直接投函する宣伝活動をいいます。
特定のエリアで、商品のターゲットを絞り込んで行う、効率の良い販促であり、地域コミュニケーションの有用なツールともいえるでしょう。

そんなポスティングですが、「効果を実感しにくい」との配布側の声も聞かれます。
ではどうしたら、ユーザーの反応や集客の効果を上げることができるのでしょうか。
今回はそのあたりの対処法を探ってみます。

ポスティングの効果

ポスティングが効果的な宣伝手法とされているのは、主に次の特性によります。

【ポスティングの主な特性】

  • 新しいユーザーにアプローチしやすい
  • 幅広い年齢層にアピールできる
  • すぐに効果が出やすい
  • タイミングやエリアに縛りがない
  • チラシ以外も配布できる

 

ポスティングの効果が高い理由は、幅広い年齢層の新しいユーザーにアプローチしやすいためです。
ターゲットがインターネットを利用しない高齢者の場合、WEB広告よりもポスティングのほうが情報を届けられる可能性があります。
紙媒体などで保管率が高く、視認性も良いので比較的すぐに効果がでやすいのもポスティングの強みです。
目的に合わせてチラシ以外も配布が可能なため、より効果的な訴求ができるのもポスティングのメリットです。

ポスティングが逆効果になるケース

せっかくのポスティングが、逆効果となってしまうケースもあります。
それは主に以下の理由によります。

【ポスティングが逆効果になる理由】

  • スパムと思われる
  • チラシが散乱すると環境問題にあたる
  • 法的な問題に発展する
  • 信用が傷つくおそれもある

 

チラシは、ポストにきちんと投函しないといけません。
たとえばポストに入らないサイズのサンプルは無理に入れないよう、配布員に伝えておきましょう。
マンションなどのポストコーナーのゴミ箱はチラシであふれているので、チラシに対するイメージはよくないことが想像できます。
雑な投函によるチラシの散乱は、マンションの環境問題でもあり、クレームの原因となるのでくれぐれも気をつけてください。

また、近年では、マンションのエントランスに入っただけでも不法侵入として摘発されてしまうおそれもあるので、こうした法的問題に発展しないよう十分な配慮が必要です。
チラシの広告内容が不適切だったり、不正確であったりすると、企業のイメージダウンにつながるので、内容に目を通し、常に正しい情報であることを確認しましょう。

ポスティングで効果が得られないときの問題点

ポスティングの効果が感じられない場合は、以下の4点に当てはまる部分がないかどうかを確認してみてください。

【ポスティングの効果が得られない主な理由】

  • 手に取って読みたくなる魅力的なチラシになっていない
  • ターゲット設定やエリア選定をミスしている
  • ポスティングの方法を間違っている
  • 継続的なポスティングができていない

 

これらについて、以下でもう少しブレークダウンして説明します。

ターゲットの心を掴めない内容

ポスティングの効果が出ない最大の理由は、ターゲット層のニーズに合っていない、ターゲットに刺さらないチラシになっていることです。
チラシは、ひと目で興味を引くキャッチコピーやデザインが不可欠ですが、自社の売りたい商品の訴求が前面に出すぎて、これらが等閑にされた事例も少なくありません。

また、訴求ポイントが多岐にわたり、情報が整理されていない、というのもよくある失敗例です。
クーポンや割引、新規オープン情報などの読む人にとって有益な情報がない、というのも今の時代のチラシ広告としては失格でしょう。
何より大切なことは、ターゲット層の興味を引くポイントを掴み、シンプルでわかりやすく訴求することです。

エリアやターゲットのリサーチ不足

ポスティングを実施しようとしているエリアやターゲットに関するリサーチが不足していると、チラシ広告を打っても無駄に終わってしまいます。
自社のサービスの強みを認識するためにも、事前のリサーチは重要です。

肝心なのは、ポスティングを実施したあとですから、競合の情報を調べ、それに勝てるサービスも用意しておく必要があります。
チラシはやみくもに配布しただけで、ターゲットから反応があったり来店効果が望めたりするわけではありません。

ポスティングの枚数や方法が不適切

ポスティングのやり方自体に問題があるケースも少なくありません。
特に、ポスティングする枚数が少ないと反響は望めないでしょう。

ポスティングの反響率は平均0.3%程度といわれており、1%でさえ夢のまた夢という世界です。
仮に、1000枚配布しても反応を望めるのは×0.3で3件程度。
つまり最低でも5,000枚は配布しないと、反応らしき反応は観測できない可能性があるわけです。

また、自社や自店のチラシが目立たなくなる「ポスティング業者への依頼」や「ターゲット層からずれた建物へのポスティング」も減点です。

単発の配布で終わってしまっては、なかなか効果は期待しにくいのも事実です。
ターゲットから反応がみられるまで、定期的に配布を続けましょう。

ターゲットが手に取るチラシを作成するコツ

チラシが無事に届いたとしても、ターゲットがそのチラシを手に取って読んでくれるとは限りません。
チラシを受け取った人が、内容を判断するまでの時間は3~5秒と言われています。
読んでもらえるか否か、勝負は一瞬で決まってしまうのです。
パッと見で目を引くような工夫がなければ、すぐ捨てられてしまうでしょう。

商品・サービスを一方的に訴求しているのは、こちら側であるということを忘れてはなりません。
配布を思いとどまったほうがよいのは、「商品・サービスの特長を伝えるキャッチコピーが無い」「写真やイラストが無い」「お店の地図や連絡先がわかりにくい」チラシです。
ご自身が読み手だった場合に、どのようなチラシなら興味を引くか、という目線で今一度チラシの“見た目度”をチェックしてみてください。

ここからはそんな、“ターゲットが思わず手に取ってしまうチラシ作りのコツ”を紹介します。

メッセージを順序立てて記載する

ターゲットを絞り込んだら、チラシに載せる情報を整理していきましょう。
はじめにきちんと掲載すべき情報をまとめておき、それを順序立てて記載すると読みやすい構成となります。

【掲載する情報の順番】

  1. なんの広告なのか
  2. 当該商品の特徴
  3. 購入する利点
  4. お得な情報
  5. なぜ、今が買い時なのかの理論と根拠
  6. 購入者の実例
  7. その他の魅力

チラシを手に取った方が得られるメリットを明記する

チラシを手に取ったターゲットが、得られるメリットを強調することも大切です。
効果を上げているチラシには、「商品・サービスを利用した際のメリット」が伝わるキャッチコピーが記載されています。
ただし、あくまでお客さま目線で書かれていなければなりません。
読み手に来店してほしいあまり、売り手側の押し付けになってしまっていては逆効果ですので、文面を複数人でレビューしておきましょう。

他社との差別化を図る

既存顧客向けの広告が多いなかで、将来的に顧客となりうる“潜在顧客”を意識したチラシ作りを心がけることが、他社と差別化するポイントです。
潜在顧客向けのチラシは、商品やサービスを知らない潜在顧客にも届けられるように、チラシの配布やポスティングを行います。

折込やポスティングでは、エリアを細かく絞ることができますし、配布先となる住宅の種類を選ぶこともできます。
そのため、ターゲットとする潜在顧客層を選んだうえで、確実に情報を届けることができるのです。

写真やイラストを活用する

文字ばかりのチラシでは、読む気にさせられません。
ターゲットに、手に取ってもらうには、写真やイラストを多用して視覚的に訴えるのが一番です。

見る人の目を引き、行動を促すには写真やイラストを活用して、“目立つこと”と“わかりやすさ”にこだわったデザインを意識しましょう。
明るい色や綺麗な写真を使ったり、“無料”“半額”“キャンペーン”などの文字を大きくしたりすると効果的です。

ただし、情報を詰め込み過ぎると逆にわかりにくくなってしまうので、文章はできるだけ短くするのがコツです。
ひと目見て、なんのチラシだったのか印象に残るチラシを作ってください。

紙質にこだわる

魅力的なチラシ作りにはデザインや配色のほか、紙質も重要な要素となります。
あまりに安っぽい紙を使うと、そこに記載されている商品の品質まで下げてみられてしまいます。
良い紙質は写真を綺麗に見せる効果を出せるうえ、固さや厚みのある紙なら、鞄やポケットの中でもしわくちゃになったりしません。
競合他社に対し、チラシの紙質で差をつけるというのも手です。

まずは、比較的利用しやすい普通紙とマット紙の違いを確認しておきたいところです。
基本であるこの2つを使いこなすことができたら、ほかの多種多様な用紙を使う際にもスムーズに進めることができます。

ポスティングの効果を上げるポイント

前述した通り、ポスティングは単発の配布で終わるのではなく、繰り返し行うことが重要です。
それによって、単純接触効果が生まれ、認知度や好意度が上がり、来店率向上につながるためです。
ポスティングを行ったあとは、都度効果を確認して改善を図ることで、来客効果が上がっていきます。
また、以下のポイントも押さえておきましょう。

ターゲット層や配布エリアを特定する

ポスティングで効果を出すには、売りたい商品に最適なターゲット層と配布エリアを設定するのが何より重要であり、セオリーです。
ターゲットや配布エリアの方向性を間違えていると、届いてほしい人の元へチラシが届かないので、思うような効果を得ることができません。

狙うべきターゲットによって配布すべき場所は違います。
学生が購買層であれば、駅や学校の近く、独身層やファミリー層であればそれぞれが居住するエリアといった具合です。
ターゲット層とその生活圏である適切なエリアを特定するだけでも、集客効果を上げられる可能性があります。
ライフスタイルや交通手段なども考慮しながらエリア設定すると、さらに効果的です。

配布日を戦略的に決定する

ポスティングに効果的な曜日は、一般的に土曜日といわれています。
土曜日は時間的に余裕のある人が多いため、配布したチラシをじっくり見てもらえる確率が高くなるからです。

しかし、ポスティングに最適な曜日は業種によって異なります
スーパーや不動産業が土曜日にチラシを配布するのは、翌日の日曜に足を運んでもらうためです。
塾などの教育関連は、平日にチラシを配布することが多とされています。
外食業、美容・レジャーサービスなどのサービス業は、金曜や土曜にポスティングが多いものの、こちらは必ずしも曜日に左右されているわけではありません。

在宅時間の長い主婦層や高齢者などを狙い、あえてチラシの総配布枚数が少ない月曜・木曜を選ぶのも一案です。
ほかのチラシが少ないぶん、じっくり見てもらえる可能性が高まります。

ただ、はじめてポスティングを行うのであれば、業種の配布傾向に合わせた曜日に配ることを基本としましょう。

同一エリアに重複してポスティングする

ポスティングは、同じエリアで継続的に行うことで反響率が上がるとされています
繰り返しになりますが、単純接触効果によってターゲットから親しみや好意を抱かれやすくなるからです。
定期的にチラシの配布を行い、きちんと効果測定のデータをとっておきましょう。

ポスティングの効果を測定する方法

前章でポスティングの効果を上げるポイントを紹介しましたが、ポスティング後の効果を測るには、どのような方法があるでしょうか。
効果の測定方法には以下のようないくつかの方法があります。

【ポスティング効果測定方法】

  • 会員カードで確認する
  • クーポン利用率を確認する
  • 専用Webページで確認する
  • 専用フリーダイヤルで確認する
  • アンケートで確認する

 

お店の会員カードがあるなら、そのデータを活かして、ポスティングエリアの来客数や売上などが確認できます。
チラシにクーポンをつけておき、その利用率をチェックするのも一案です。

セールやキャンペーンなどを行う際は、専用のウェブページやLPを用意しておくと、チラシの紙面では伝えきれない情報もPRできます。
チラシには、そのページにアクセスするQRコードを付けておきましょう。
紙メディアとWebメディアの連携は、詳細な効果分析を行ううえで極めて効果的です。

チラシに専用のフリーダイヤルの番号を記載しておくと、注文や問合せの数などを把握できます。
ほかにも来店時や接客時に、スタッフがアンケートを取って効果を推定する方法もあります。

ポスティングに向いているかを判断する基準

ポスティングには実施に適した業種があります。
まずは、業種で絞り、同じ地域限定型広告媒体と比較したうえで、ポスティングを行うべきか判断しましょう。

適した企業・業種であるか

ポスティングがおすすめの企業・業種には、スーパーマーケットなどの小売業、飲食店、不動産業、学習塾、宅配サービス、人材派遣業、美容や健康関連などが挙げられます。
チラシはエリアを絞り込んで配布するものなので、どうしても”地域密着型”の業種が中心となります。
インターネット全盛の現代ですが、こうした特定のエリアや条件でターゲットに情報を伝えるには、ポスティングがもっとも適しているのです。

特にライバル店が多いエリアでは、潜在顧客に対して継続的なアプローチを行えるツールとして投げ込み型チラシであるポスティング有効性は高いといえるでしょう。

新聞折込と比較してどうか

チラシはポスティングのほかにも、新聞折込チラシがあります。
新聞の購読者にチラシを届けるサービスであり、一般紙に折り込まれるのでポスティングと比べて信用度が高い点が特徴です。
スーパーマーケットの特売を知らせるチラシは折込広告の定番ですね。

新聞折込は商圏の広さに関係なく、より大規模に配布したいときにおすすめの配布方法です。
ただ、新聞の購読者数は年々減っているので、ターゲットとする層の地域購読者数と購読率を確認しておきたいところです。

DMと比較してどうか

ポスティングは、特定エリアのポストにチラシを投函する方法ですが、DM(ダイレクトメール)は違います。
顧客リストで絞ったターゲットに、郵便やDM便で宣伝媒体届けるやり方です。

ポスティングよりも開封率や反響率が高く、既存の顧客データをもとに個別の顧客に発送するのでリピーター率も高い傾向にあります。

一方、統計データを元に指定エリア内のすべての住居に届けるのがポスティングは、広範囲の認知度アップと、潜在層であった新規顧客の獲得に有効です。

電子チラシと比較してどうか

最近では、新聞折込チラシの配布部数の減少に伴い、電子チラシへの出稿も増えています。
ポスティングと比較した電子チラシの利点としては、下記の点が挙げられます。

【電子チラシの利点】

  • 配布エリアを広げても人件費がかからない
  • チラシの印刷が不要で、スピーディーに出稿できる
  • 情報を自ら探しにくるユーザーがメインのため購買に結びつきやすい
  • ユーザーの属性(年代や男女比など)に関するデータの収集ができる

 

チラシを何度も手にできるポスティングは視認性が高い方法ですが、コストがそれなりにかかるのが難点です。
たとえば、5,000部の紙のチラシを作成して配布するのに5万~15万円程度かかります。
ポスティングと電子チラシに分けて訴求すれば、そのぶんコストカットできるので、使い方を工夫したいところです。

効果的にサンプリング広告を出すための事前準備

ポスティングと類似した広告宣伝活動として、サンプリングとよばれるものがあります。

ポスティングは、一般家庭や企業の郵便受けにチラシや冊子などを投函しますが、サンプリングは、駅前や街頭で道行く人に直接新商品のサンプルやチラシなどを手渡します。
ノベルティを配布することで、以下のようなさまざまな効果を狙う広告宣伝・販促手法です。
朝の出勤・通学の時間帯や夕方の帰宅時間に配布することが多く、イベント会場や店内でも行われることがあります。

れっきとした広告・販促手法の一つであり、サンプリングに向いている商品は、健康食品、飲料、化粧品、日用品・生活雑貨といった身の回りのものがほとんどです。
つまり、向いている業種はほぼ、ポスティングと同じわけです。
ただ、直接サンプルを手渡すサンプリングは、家の郵便ポストにチラシを投函するポスティングに比べ、より商品・サービスの訴求力が高まる方法といえます。
ポスティングがプル型なら、サンプリングはプッシュ型の宣伝手法ですね。

ポスティングについての知識を深めたところで、このサンプリング広告についても最後に少し触れておくこととします。

サンプリングは無償で商品を配る行為ですが、その費用はもちろん広告宣伝費で工面されているはずです。
あくまで利益向上・売り上げ向上が目的なので、いつ、どこで、なぜ、何のために、誰に、どれくらい、どのようにサンプリングを行うのかを事前に細かく定めて実施されます。

効果的なサンプリングを行うために事前に決めておくことは、①目的を明確にする、②ターゲットの検討、③配布エリアの検討、④サンプリング商品の決定の4つです。

以上4点を定めてから、実際にどのようなサンプリングを行うべきか、具体的な段取りを詰めていくわけです。
もし、ポスティングの効果がいまいちであったら、より踏み込んだサンプリング広告に切り替えて反応を見る、というのも戦略としてあってよいかもしれません。

ポスティングの効果が得られないときには、効果を上げるポイントがたくさんある

今回は、ポスティングのあらましとともに、効果がないとされる理由やその対策、集客につながるチラシ作成のコツについて解説しました。

ポスティングを効果的に行うには、基本的な特徴を把握した上で弱点をどうカバーしていくかを考える必要があります。
ポスティングのみでターゲット層のすべてをカバーするのは難しいため、DMや折込、サンプリングなど他の広告手段と組み合わせて潜在顧客を掘り起こしていきましょう。
特に電子チラシとの併用は、オンラインでの情報配信にも役立てられるので有効です。

幼稚園・保育園・認定こども園へのサンプリングなら「PeeKaBoo」を運営する株式会社エンジンにお問い合せください。
皆さまのご希望のエリアや条件に合わせて実施いたします。

他にも幼稚園・保育園イベント幼稚園・保育園モニタリングを行っているのでぜひご覧ください。

監修者

株式会社エンジン
代表取締役 常盤 亮太

世の中の原動力となるような会社にしたい。

その想いから社名を「エンジン」と名付けました。
また、人と人の縁を大切にし、仁義を重んじること。
そして、円陣が組めるくらい、そんな人間の集団を創っていくこと。

そんな想いも込めています。

当社では、企業=人という考え方が根底にあります。

世の中の原動力となるような会社は当然ですが素晴らしい企業であり、
素晴らしい企業であれば、素晴らしい人間の集団であると思っています。

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