ファミリー層に訴求したい場合に、「ママインフルエンサー」を起用するケースが増えています。「ママインフルエンサー」とは何者なのでしょう。また、どうして「ママインフルエンサー」を起用したマーケティングが増えているのでしょう。
この記事では、ママインフルエンサーを起用するメリットに合わせて、注意点もご紹介します。
「ママ」と呼ばれる主婦・子育て層の女性は家計を管理していたり、家庭内で消費の意思決定権を持っていたりと、ファミリー層向けマーケティングにおいて重要な位置にいます。
商品の価格や仕様が要望通りだったとしても、「ママ」が気に入らなければ購入が見送られてしまうということも多いです。ファミリー層に置けるマーケティングや、子育て用品に置けるマーケティングにおいては、「ママ」の心を掴むことが、商品の売上に繋がると言っても過言ではありません。
ママ向けにマーケティングを展開するメリットは、3つあります。
まず、家庭の決定権者に訴求できることです。ファミリー層において、特に家族で使うもの、子育てに関するものなどは、ママが決定権を持っていることが多いです。ある調査 によれば、出産・育児用品を選ぶ人は母親が8割なのに対し、父親は約1割という結果が出ています。実際に使う場面の中心にいるのがママであることを反映した結果と言えます。
ママ向けにマーケティングを行うことによって、決定権を持つ本人に直接訴求できるというメリットがあります。
続いてのメリットは、情報拡散してもらいやすいことです。
ママに限らず、女性は男性に比べてオンライン・オフライン問わず情報交換、情報共有を盛んに行う傾向にあります。情報交換に重きを置く、かつ決定権を持つママ向けにマーケティングすることで、良い商品やサービスに対する口コミが広がりやすくなります。
良い口コミが広がればママ層での購入が広がるだけでなく、ママ層の上下の世代へも情報が拡散されていくので、大きなビジネスチャンスとなります。
ママは子育てグッズや生活用品を選ぶ際に、「信頼できるメーカー・ブランドのものかどうか」を選択基準のひとつにする傾向にあります。そのため、一度ママに選ばれることに成功すれば、長期的に良好な関係を築きやすいと言えます。
ママが長期顧客となることで、継続的な収益につながりますし、前述のように口コミや紹介などで収益の拡大にもつながります。
「ママインフルエンサー」という言葉を最近よく耳にするようになりました。 「インフルエンサー」の語源は「influence」(影響)で「影響する人」という意味です。「ママインフルエンサー」とは、ママ世代のSNSなどを通じて情報発信し多くの人を動かす人、ということになります。
ママインフルエンサーは、他のインフルエンサーとどのように異なるのでしょうか。以下、2つの特徴をご紹介します。
ママインフルエンサーは子育て中の悩みや子どもの微笑ましいエピソードを発信しています。そういったエピソードには「わかるわかる!」「こういうことで悩んでいるの、私だけじゃなかったんだ!」と共感を得るものが多いです。
また、ママインフルエンサーが発信する情報は、育児中の悩みであってもポジティブにまとめられることが多いので、同じ子育て世代のママからは好感を持って受け止められます。
共感できる情報と共に語られる商品情報は、前向きに受け取られることが多く、購入につながりやすいです。
ママインフルエンサーと呼ばれる人たちは、自身も子育てで忙しいにもかかわらず、生活環境をきれいに整えていたり、手の込んだ料理を作っていたり、おしゃれやメイクにも気を遣っていたりと努力しています。そして、その努力をひけらかすことはないですが、真似しようとしても簡単には真似できないことも多く、ママたちが好感を持ったり、憧れを抱いたりすることで支持者が増えていきます。
そのため、ママインフルエンサーが発信する情報に対しては、企業がPRとして発信する情報よりも、高い信頼感・説得力を持ってママたちに届くことが多いです。
ママインフルエンサーが、子育て世代に大きな訴求力を持つことはわかりました。では、ママインフルエンサーはどのような分野で活躍している人が多いのでしょうか。
まずはなんと言っても育児・教育分野でしょう。育児・教育分野は、「こうすればいい」「こうなれば成功」というわかりやすい正解がないだけに、多くの人が頭を悩ませる分野です。
ベビーシューズの選び方や月齢に合ったおもちゃの選び方、公園デビューの仕方、「保活はいつからするの?」「育休の延長ってどうするの?」など育児には多くの悩みがつきものです。育児サイトにいろいろ情報は出ているけれど、「みんなはどうしてるの?」と思ったことはありませんか。
「私はこうしました!」「これがおすすめです!」と、多くの人から支持を集めている人気インフルエンサーがママとしての視点から情報発信することで、「なるほど」「そういう方法があるのか」「これを試してみよう」と、ママたちがすっきりできます。
続いて人気なのが、料理の分野です。忙しくても、栄養のバランスを考えたい、品数を確保したいと考える人も多いでしょう。また、せっかく作っても子どもが食べてくれない、子どものお誕生日などに見栄えのする料理を作りたいなどといった悩みもあるでしょう。料理は、毎日のこと、かつ、子どもの成長に直結する分野だけに、悩みはつきません。
そんなママたちにとって簡単に作れるレシピや、身近にあるものを活用したレシピを発信するママインフルエンサーは、身近かつ憧れの存在です。ママインフルエンサーの投稿は、盛り付けやカトラリー選びの参考にもされています。
最近は、初めて作る料理に挑戦する際、料理本を見るのではなく、インターネットやSNSを参考に作るという人が多いです。本を出版するような料理家の人たちも、SNS等で積極的に発信していることからも、料理の分野でインターネットやSNSが大きな位置を占めていることがわかります。
ファッションも、人気のママインフルエンサーが活躍している分野です。
子どもが生まれると、どうしても生活は子ども中心になり、ママのお洋服もデザインよりも洗濯のしやすさ、動きやすさを中心に選びがちになり、「毎日同じものを着ている気がする」「何を着てもおしゃれではない感じがする「何を買えばいいのかわからない」と悩むママは多いです。また、参観会や卒業式・入学式に何を着るのがいいか悩むママもいます。
そんなママたちに人気なのが、毎日のコーディネートや、子育ての場面別おすすめコーディネートを発信するママインフルエンサーです。元々、ママ層でなくともファッションは人気の高い分野ですが、子育てをしながら自分らしさを見失わない、おしゃれ心を失わないママインフルエンサーは、ママたちから高い支持があります。
美容も、ママたちの関心の高い分野です。
子どもが生まれてあまり自分自身に時間もお金もかけられなくなったママは多いです。一方で、いつまでも美しく、若々しくいたい!という気持ちはママにもあります。そんなママたちにとって、子育てをしながらも美しさを保っているママインフルエンサーは憧れの存在です。
どんな工夫をしているのか、どんな基礎化粧品を使っているのか、メイク道具は何か、など、ママインフルエンサーの美を支えるグッズに興味を持つママも多いです。
また、子どもと一緒に使える日焼け止めや保湿剤などの情報に関心があるママも多くいます。
同じ日用品を使うのでも、おしゃれなものや、機能性に優れたものを使いたいという人は多いです。また、子どもが生まれたことで今までの収納ではうまくものが収納できなくなり、収納術に悩んでいる、というママも多くいます。
収納術や、日用品を使って生活をより便利に、家を過ごしやすく快適な場所にする方法を発信するママインフルエンサーは人気があります。特に、おもちゃ収納や学用品収納、子ども服の管理の仕方などは人気があります。
旅行も、ママたちの関心が高い分野です。
子どもにはいろいろな体験をさせて見識を広げさせたいという気持ちがあるママが多い一方で、子連れの旅行となると行き先や滞在する宿泊施設、1日のスケジュールに至るまで大人だけとの旅行とは勝手が違います。
「子連れ様」「子持ち様」と言われないよう、しっかり準備をしなくては…と不安に感じているママも多く、乗り物の乗り方だけでも、検索すれば参考サイトがずらりと出てきます。
子連れでの旅行デビューにはどこがいいのか、子連れに優しい宿泊施設はどこなのか、を知りたいママは多く、旅行に関するポストには多くの「いいね!」がついています。ママインフルエンサーがどんなところへ家族旅行に行っているのか、どんなプランを組んでいるのかを参考にしているママも多いです。
ここからは、Instagramを拠点として活躍する、今人気のママインフルエンサーをご紹介します(フォロワー数は2024年4月現在)。
名前 | アカウント | フォロワー数 | 分野 |
モチダ ちひろ | @chitti_design | 20.1万人 | 生活 |
やまもとりえ | @rinpotage | 26万人 | 生活 |
高尾ママ【暮らしとお金を整える】 | @tko_mama | 8.3万人 | 生活・金融 |
MAAMI(長谷川真美)はちきゅう兄弟ママ | @maami.hase | 5.1万人 | 生活・旅行 |
あみこ@子連れ旅行のガイドブック | @ami_co0320 | 19.9万人 | 旅行 |
kana | @kaaa94kaaa | 6.6万人 | 料理 |
イガリシノブ | @igari_shinobu | 31万人 | 美容 |
宮田綾子 🤍 50代 40代 美容 メイク トレーニング | @ayako__miyata | 26.6万人 | 美容 |
てら /明日から真似したくなるママコーデ | @terawear | 22.7万人 | ファッション |
maki nishikawa | @maki_h.a | 17.7万人 | ファッション |
どの方も魅力的な発信をなさっている方ばかりです。中にはもうお子さんが大きくなっている方もいらっしゃいますが、自分の未来像をイメージしてフォローしているママさんも多いです。
ママインフルエンサーを活用することで、より効果的にママ層へ訴求することができます。実際に、InstagramやXなどのSNSを見ると、タイアップ案件やPR案件のポストをよく目にします。
しかし、ママインフルエンサーをPRに起用することには、デメリットもあります。次のようなことに気を付けることで、ママインフルエンサーを起用した際のトラブルは防げます。
ママインフルエンサーは、その名の通り、ママ業をしながら、時には仕事もこなしながら合間の時間でSNS発信をしている人がほとんどです。お子さんの学校行事や家庭の事情などでスケジュールを空けられる日が限定されていたり、メール等の返信に時間がかかってしまったり、ということがあります。また、お子さんの発熱・体調不良などで、急に予定が狂ってしまうこともあります。そのため、ママインフルエンサーを起用する場合には、スケジュールに余裕を持って動くことが必要です。また、依頼内容によっては、複数のママインフルエンサーに依頼することによって、対応できる人がいない、というリスクを回避できます。
また、SNSでのPR案件投稿を依頼する際には、炎上に対する対策も必要です。どんなに注意していても、フォロワーの受け取り方次第で、炎上してしまうことがあるのがSNSの特性のひとつでもあります。とはいえ、ママインフルエンサーを起用するメリットも大きいのも事実です。事前に文面や写真をチェックする、トラブルが起こった時の対処フローを事前に用意するなどの対応をしましょう。
ママインフルエンサーが信頼できる人物かどうか、SNSのポスト内容だけでは判断がつかず、難しいところです。また、どんなに人気のママインフルエンサーでも、企業側のPRしたい内容と、ママインフルエンサーの特徴が合致していなければママインフルエンサーを起用するメリットは薄れてしまいます。候補となるママインフルエンサーの特徴をきちんと把握した上で依頼し、また、トラブルを防ぐためにも、きちんと契約書に必要事項を盛り込みましょう。
インフルエンサー選定の話とも重なりますが、ママインフルエンサーを起用すると、そのママインフルエンサーのフォロワーへの訴求力は高まる一方で、フォローしていないユーザーへの訴求力はありません。例えばファッションなら、きれいめママ、カジュアルママと棲み分けがなされています。誰に何を訴求したいのかを整理し、本当にママインフルエンサーを起用することが最適なのか、慎重に検討しましょう。
ここまで、ママ層を対象したマーケティングを行うことには、「家庭の決定権者に訴求できる」「情報拡散してもらいやすい」「長期顧客化しやすい」というメリットがあることがわかりました。
また、ママ層を対象としたマーケティングに、ママインフルエンサーを起用することで、「共感を得やすい」「高い信頼感・説得力を持つ」というメリットがあることがわかりました。
今やママインフルエンサーは「育児・教育」「料理」「ファッション」「美容」「日用品」「旅行」とさまざまな分野で活躍しており、マーケティング方法を考える上でその存在を無視することはできません。
起用するにあたっては、注意すべき点はいくつかありますが、ママインフルエンサーを起用することで、効果的にファミリー層に訴求することができます。
幼稚園・保育園向けサンプリングならPeeKaBoo
他にも幼稚園・保育園イベントや幼稚園・保育園モニタリングを行っているのでぜひご覧ください。
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株式会社エンジン
代表取締役 常盤 亮太
世の中の原動力となるような会社にしたい。
その想いから社名を「エンジン」と名付けました。
また、人と人の縁を大切にし、仁義を重んじること。
そして、円陣が組めるくらい、そんな人間の集団を創っていくこと。
そんな想いも込めています。
当社では、企業=人という考え方が根底にあります。
世の中の原動力となるような会社は当然ですが素晴らしい企業であり、
素晴らしい企業であれば、素晴らしい人間の集団であると思っています。